日本ではニッチなメーカー扱いをされ、一般ウケがイマイチなルノーだが、その中で唯一「カングー」という人気車種がある。
その人気は毎年「カングージャンボリー」という1車種単体でのイベントが開催されるほど。
そんな人気車種のカングーだが、この度現行モデルとしてはラストとなる限定車が発売された。そうその名も「カングーリミテッド ディーゼル MT」である。
【現行カングー最後の限定車】ディーゼル&MTが最高すぎる

出典:https://www.renault.jp/
その内容は今まで設定に無かった「ディーゼルエンジン」と「6MT」を組み合わせた好事家向け仕様。
商用車として使われるヨーロッパではメインとなる仕様で、正規輸入されたディーゼルエンジンのモデルとしては、おそらくルノーエクスプレスぶりである。
初代からファミリー層がメインターゲットの乗用モデルのみが販売されていた日本国内では、異例のモデルであり、モデル末期にして驚きの限定車である。
これぞ商用車の雰囲気

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パワートレーンだけでなく、エクステリアも前後ブラックの樹脂バンパーやドアミラーが装備され現地仕様感が溢れており、ホイールはキャップの装着すらないスチールのホイールで、「これぞ商用車」といった雰囲気。
個人的には「これに手動ウインドウとマニュアルエアコンが装備されていたら最高だな」と思ったが、それは流石に無理な要求のようだ。
ただ、電動化が促されているこの世の中でディーゼルエンジンのMT車両が販売されたのは奇跡と言っても過言ではないと考える。
この車両を含め、近年のルノージャポンのマニア向けの尖った戦略が存分に出てきている。ルーテシアのMTやメガーヌRSの限定車等にも期待したいところだ。
気になる心臓部
気になるエンジンは直列4気筒1.5L直噴ディーゼルターボ。

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エンジンは最高出力は116psで最大トルクは260Nmのスペック。
2000回転で最大トルクを発揮する点においては、1.2Lターボを搭載する普通のカングーと同じだが、ディーゼルならではの力強さもあり、どう違うのかが興味深い。
同じくフランスのPSA1.5Lディーゼルには見劣りするものの6MTとの組み合わせで楽しめるのではないかとも推測できる。
PSAの1.5Lは素晴らしい出来と定評だが、MTの設定なく8ATが組み合わされる。

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ルノーのディーゼル車が家の車である私としては、この1.5Lはかなり気になるエンジン。
ルノー日産の2.0ディーゼルのM9R(国内では2代目エクストレイルGTに搭載)との違いを体験してみたいところである。
また、燃費はWLTCモードで19.0km/Lというかなり良い数値。ライバルであるシトロエン ベルランゴの燃費は18.0km/Lとベルランゴに比べ100kg弱軽いカングーの車重も相まって、カングーの方が燃費が良い。
これぞ決め手。豊富なボディカラー!
カングーといえば豊富なボディカラーだが、今回の限定車も全6色という豊富なラインナップ。
個人的には商用車感溢れるグリアーバン

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もしくはカングーといえばの明るいイエローのジョン ラ・ポストも人気であろう。

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そして、気になる価格は282万円という激安価格。1.2Lに+20万円で購入できる。400台という限られた台数でこの価格はバーゲンプライス。
現在購入出来る輸入車のディーゼル車としてはおそらく最安値。
カングーは中古市場でも人気車種であり、中古相場も高値が続くと思われる。これは好事家の皆さんは買うしかないのではと思うところ。
新型カングーがそろそろ導入される噂があるが、まだまだ魅力たっぷりの現行カングーに加わったディーゼル リミテッド MTという限定車。今後新たに発売される可能性は非常に低いと思われるディーゼル&6MTの組み合わせ。
最後に念を押すが、やはり、これはもう買うしかないのでは…。