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ついにF1が開幕します!!!オーストラリアGPがフリー走行直前で中止になってから早4ヶ月。楽しみすぎて、ほかの記事を後回しにしてしまいました(笑)。
さて、新型コロナウイルスのおかげで、今年のF1は無観客だったり、表彰式も簡易的だったり、いつもとは違います。
しかし、静かに白熱する「開発競争」は変わりません。2月のテストウィークまでに明らかになった、今年の開発競争を見ていきましょう!
スリム化したノーズ、エンジンカバー
今年のF1は、レギュレーションが昨シーズンからほぼ変わらなかったため、マシンに大きな変化はあまりありません。
そんな中、まず目を引いたのは、メルセデス、レッドブル、マクラーレンなどで見られた、細身のフロントノーズ。

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ノーズが細くなることで、ドラッグを減らすことができます。さらに、ノーズにあたらないきれいな気流が増えるため、整流することなくウイングレットやインダクションに流すことができます。
スリム化されたエンジンカバーも、大きな改良点でしょう。

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リアウィングにあたる気流を妨害しない、気流をリアタイヤに当てない、こういった目的のため、リアのスリム化がなされるのだと考えます。ただし、エンジンルームがコンパクト化されたことで、エンジン内部はパーツがより密になりますから、熱害が心配なところです。
ルールの穴を突いた!メルセデスの「DAS」

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今年の目玉開発は何といってもこれ!「DAS」(デュアル・アクシス・ステアリング)です。
常勝メルセデスが開発した変則ステアリングシステム。ステアリングホイールをを引き押しすることで、フロントタイヤのトー角を変化させられるシステムのようです。

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どのような効果があるのか、メルセデスチームはこのことについては一切話しません。あらゆるサイトを調べた結果、このシステムはタイヤの温度管理に使われる説が有力なようです。
トーの変化によって、タイヤの接地状態も変化します。トー角をゼロにすることで、より滑らかに回るようにして、タイヤの発熱を抑える。もしくは、F1では通常のトーアウトにし、タイヤを引きずるようにして、発熱を促す。タイヤの温度管理はF1において非常に重要ですから、DASは大きな効果をもたらすのではないかと思われます。
また、日本の某雑誌では唯一、空気抵抗面でも有利であると記述しています。トー変化によって車高を高くする、またはタイヤを真正面に向けることで、ドラッグを減らすことができ、ストレートスピードの向上につながります。
ぜひ実戦で見てみたいところですが、開幕戦だったオーストラリアGPのフリー走行前日、メルセデスF1がDASを取り外したという情報もありました。オーストリアGPではみられることを期待しましょう!
改良が続く”親指ノーズ”
2017年に登場したフロントノーズ先端の小さな突起、通称”親指ノーズ”。かなり強い気流が当たる部分なので、これの違いは大きいと思われます。今年も各チーム試行錯誤の開発がなされています。
まずはレーシングポイントとルノー。”メルセデス型”、突起がない形状に変更しました。

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そしてレッドブル。”レッドブル型”ともいえる、開口部のある親指ノーズに加え、上部にさらに開口部を加えました。より多くの気流を取り込もうとしているようです。

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しかし、昨シーズンまで”レッドブル型”だったマクラーレンは、その開口部をふさいで、2018シーズン以前のスタンダードな親指ノーズに戻しました。

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親指ノーズは、2017年の登場当初、醜悪なパーツだと言われました。しかし、気流の流れを完璧にするためには、なくてはならないパーツなのだと思います。すべての構成部品を上手に扱えるチームこそ、勝利に値するするのでしょう。
まとめ
4ヶ月遅れで開幕する2020年のF1。
そして昨年とほぼ同じレギュレーションで迎える2020年のF1。新型コロナウイルス騒動の陰で、ひっそりと、細かな開発は続いていたことでしょう。
なんの巡り合わせか、オーストリアGPは昨シーズン、レッドブルホンダが初勝利を挙げたグランプリです。
「ENGIN 11 POSITION 5」
期待しましょう!!!