エレガンス、でもユニークでダイナミックなデザイン
BMWは、イタリアのコモ湖で開催された歴史的な車両の祭典である「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ 2025」において、『コンセプト・スピードトップ』を公開しました。
これは、スポーティなツーリングボディを再解釈したものであり、シューティングブレークのエレガンスとユニークなプロポーションを融合させた、3ドアのBMWツーリングを表現しています。
BMWグループ・デザイン責任者のエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は「真のBMWは、静止していてもダイナミズムとエレガンスを放っています」と述べており、この新しいコンセプトカーも同様にその特徴を備えています。
内外装は“ツートンカラー”がキーワード
『コンセプト・スピードトップ』は、まずそのユニークなエクステリアによって特徴づけられます。フロントエンドは、シャークノーズデザインの際立ったV字型、スリムなフロントライト、そしてイルミネーション付きのキドニーグリルによって、紛れもない存在感を放っています。
ボンネットからルーフを経てリアスポイラーまで続くセントラルスプラインは、ダイナミックなツーリングボディをより強調。また、ルーフのカラーは「フローティング・サンストーン・マルーン」から「フローティング・サンダウン・シルバー」へと移行するグラデーションとなっており、この形状を際立たせています。
専用にデザインされた14スポークホイールをはじめ、細部に上品な仕立てが施されています。このコンセプトカーは、昨年のコンコルソ・デレガンツァで発表された『コンセプト・スカイトップ』とデザイン言語を共有しています。
インテリアでは、熟練の職人によって作られた伝統的なブローグスタイルのディテールが、レザーで覆われた表面を際立たせ、マニュファクチュールレベルのクラフトマンシップを示しています。
エクステリアとインテリアは、ツートーンのカラーマテリアルという共通のコンセプトによって繋がりを持っています。「フローティング・サンストーン・マルーン」というブラウン系の外装色はインテリアにも引き継がれ、「サンダウン・マルーン」と呼ばれる内装色が、シートなどに採用された「ムーンストーン・ホワイト」と調和しています。
ツートーンのレザー張りは、インテリアのダイナミックなエリアと機能的なエリアを視覚的に分けています。また、外装の印象的なルーフスプラインは、ヘッドライナーに光線として映し出され、雰囲気のある間接照明を提供しています。
トランクもレザーで覆われ、ブローグスタイルのパーフォレーションも施されているほか、ラゲッジをぐるりと囲むライトが荷室を照らしています。また、トランクはシート裏とリアハッチの2つのセクションに分かれており、数日間の旅行のための大きな荷物を収納することが可能です。
さらに、伝統的なイタリアの皮革製品メーカーであるスケドーニ社との協力によって、付加価値を高めています。手作業による高品質な仕上げで知られるスケドーニ社は、常に最高の品質とカスタマイズを象徴しており、カラーマテリアルコンセプトに合わせて特別にデザインされたオーダーメイドバッグも用意。
シート後方にはこれら2つを収納するスペースがあり、2人が週末に小旅行を楽しむことを想定して全体がデザインされています。
パワフルなV8エンジンと高い希少性
このコンセプトカーのエンジンは、デザインだけでなくパフォーマンスにおいても最高峰に達することを保証しており、現在BMWが提供するV8エンジンの中で最もパワフルなエンジンを搭載しています。
プロダクトマネジメント担当でシニア・バイス・プレジデントのベルント・ケルバー氏は、昨年の『コンセプト・スカイトップ』が大きな熱狂を呼び起こし、その結果50台の限定生産が実現したことを受けて、今年の『コンセプト・スピードトップ』も70台限定で販売することが決定しました。
BMWは「今年もまた、コレクターや愛好家にエクスクルーシブなモデルを提供できることを嬉しく思います」と述べています。
