【検証】フォルクスワーゲン本社工場がある街は”フォルクスワーゲン車だらけ”説

【検証】自動車メーカー本拠地のストビューを覗いてみたらそのブランドの車だらけ説

こんにちは。CarBoon読者の皆様におかれましてはお久しぶりです、Sumiです。
「いや誰だよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実に1年ぶりの記事ですので無理ないです。積もる話は多々ありますが、それはまたの機会に…
そして久々に書くCarBoonさんでの記事。副編集長Rioさんからは「Sumiさんには定期コラム的な独自性のある記事を」とのリクエストをいただきました。ならば何か企画を考えなきゃいけないな~と思いつつ、企画だからと改まって頭をひねらなくても私は常日頃から車に関するよしなしごとを考えてばかりの人間だったのを思い出しました。

こういうのは最初が肝心とは言うけれど、慎重になりすぎて踏ん切りがつかなくては本末転倒ですよね。次の投稿がまた1年後にならないようにまずは書いてみよう。徒然なるままに。

フォルクスワーゲンと一心同体の町、ヴォルフスブルク

というわけで今回からは『【検証】自動車メーカー本拠地のストビュー(=ストリートビュー)を覗いてみたらそのブランドの車だらけ説』と題した連載を始めていきます。記念すべき第一回で取り上げますはフォルクスワーゲンの本拠地、ヴォルフスブルクです!

画像:WikimediaCommons (Dorftrotte)

まずはこの町の歴史について軽くおさらいしておきましょう。1934年に発表された国民車計画に基づき開発された車がKdFワーゲンであり、後のフォルクスワーゲン・タイプ1であるというのは周知のとおりです。しかし、それを生産する工場を建てるために町一つをゼロから設計して興されていて、その町こそが「自動車産業のための計画都市」ヴォルフスブルクであるということは案外あまり知られていないのではないでしょうか。


有名な本社工場の建屋。自前の火力発電所を持っており、特徴的な煙突もその一部だ。
画像:WikimediaCommons (AndreasPraefcke)

つまりフォルクスワーゲンとヴォルフスブルクとは一心同体。であれば、その街中を覗いてみれば辺り一面フォルクスワーゲン天国なのでは?!
しかも本社工場の敷地内にはアウトシュタットというVWグループのテーマパークがあり、その中の自動車サイロという建物には出荷されたてホヤホヤ、ディーラーすら手を触れていないオドメーター0kmの新車が格納されている。ドイツや近隣諸国の人たちはここで納車式を行うことができるというのだ。羨ましい…

画像:WikimediaCommons (Ralf Roletschek)

そんな本社工場の目の前でストリートビューを開くと一体どんな光景が広がっているのか。ピカピカのフォルクスワーゲンが我が物顔で街を闊歩しているのだろうか。ワクワクしながら画面上にピンを置いた。

アウトシュタットの東側に黄色のピクトグラムさんを置き、いざヴォルフスブルクへ…!

こういう光景が見たかった!

お…?

給油口がリアコンビランプにめっちゃ近いね.png

ポロだ!!!

画面が読み込まれるや否や、真横を並走していたのは3ドアのポロ6R。いいね!!!!!こういうのを待っていたんだよ。現地感があってとてもいい。こういう「本国で足として使われている仕様」の車すごく好きなんですよね。カンパニーカーとかもいいですよね。mobile.deとかAuto Scout 24とかで布シート鉄チンの“Business Edition”みたいなのを見漁ってる私としては非常に刺さる仕様です。パサート欲しいなぁ。何の話だっけ。

奥の方を見ても8P系A3(厳密にはアウディだ)、ゴルフ4、リフター(ベルランゴ?)を挟んでTクロス、その奥は2代目のティグアンかな…といった感じでまさに想像していた通りのフォルクスワーゲン祭り。すごい!

西に目を見やると件の自動車サイロと煙突が見える。右側の道はそれら施設に通じているが、こちらもよく見ると…

青白ツートンのTロックが走ってきていた。その後ろの黒いバンはトランスポーターのT6かな。ストビューの撮影日は2023年の9月なのでどちらも納車直後のド新車、かも知れないと思うとワクワクしますね。

他にも面白いフォルクスワーゲンは走ってないかなと思い歩を進めていると、普通のとグリルがちょっと違うup!に遭遇。どうやらe-up!のようだ。e-ゴルフやアウディA3 e-tronなどと共にフォルクスワーゲンにおける現代BEVの第一世代に当たる。日本ではまず見かけないレアなモデルだと思うが、ドイツ本国においてはどれくらいの数が走っているのだろう。

こちらは小型ボンネットバンのキャディ。より大型なトランスポーターよりも乗用車的な丸みを帯びたスタイルが可愛らしい。日本ではエブリィやハイゼットに代表される軽自動車からハイエースなど大型のものに至るまでキャブオーバースタイルが主流となっているから、ボンネットバンを見かける機会はあまりない。それゆえだろうか。このキャディやトランスポーターといったフォルクスワーゲンのバンは並行輸入され、小洒落たカスタマイズを経てレジャーに使われることが多いように思う。正規輸入ならカングーやベルランゴ、もっと硬派なデュカトも用意されている日本市場だが、こうして最近プチブームになっている欧州製バンの魅力の裏には、こういった海外の日常の景色がバックグラウンドにあるのではないか。

現地ワーゲンからしか得られない栄養分が確かにあった

眼福であった。その後もしばらくヴォルフスブルクの町を練り歩いたが、ゴルフ、up!、ティグアン、ゴルフ…ゴルフと相変わらずのフォルクスワーゲン祭りだった。
ということで『自動車メーカー本拠地のストビューを覗いてみたらそのブランドの車だらけ説』は(めちゃくちゃ主観ながらフォルクスワーゲンは確かにいっぱい走っていたと思うので)立証に一歩近づいたと言えるだろう。次回以降はメルセデスとポルシェの本拠地シュトゥットガルトやBMWのお膝元ミュンヘン、そしてドイツにとどまらず他国の自動車メーカーについても同様に調べていきたい。

『街並みに表情をつけるのは、そこを走る車たち』だと思う。今後もどうぞよしなに。

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Editor

物心ついた頃からのクルマ好き。名刺代わりになるような他人と被らない車をという思いで初めてのマイカーにSAAB 9-3を選んだが最後、趣味が拗れてしまった。
あれから2年。20代に突入した今はSAABや欧州マイナー車の魅力を発信するのを当面のライフワークとしている。順調にオタク化が進行中。乞うご期待!