インテリアを全面的に刷新
アストンマーティンは4月22日、SUVモデル『DBX』の改良新型を欧州で発表しました。
今回の改良によってグレード展開が見直され、高性能モデルであり、最高出力707psの4.0リットルV8ツインターボと9速ATを搭載する『DBX707』のみのラインナップに変更されました。これによって最高出力550psを発揮する標準モデルは廃止されるとみられています。
ラインナップが簡素化された理由としては、2023年の「DBXシリーズ」の販売台数のうち約3分の2を『DBX707』が占め、2024年現在もシリーズ全体の90%前後で推移していることがあげられます。
今回の改良ではインテリアが大きく刷新され、最新の『DB12』や『ヴァンテージ』と基本的に同じコックピットレイアウトとなり、2020年以降のメルセデス・ベンツ由来のインフォテインメントシステムは廃止されました。
新たに10.25インチのタッチスクリーンがタッシュボード中央に設置され、アストンマーティン独自のインフォテインメントシステムを搭載。ダッシュボード上部にあったシフトセレクトボタンは廃止され、センターコンソールのトグル式シフトセレクターに変更されています。
デジタルメーターも12.3インチに大型化されるなどデジタル化が進んだ一方で、走行時の操作性を踏まえ物理的なボタンやスイッチは数多く残されています。
細部にも変更が加えられており、例えばドアハンドルがの形状やエアコン吹き出し口の意匠の変更。トリム素材のオプションの追加やBowers & Wilkins製の23スピーカー・オーディオシステムの採用などが挙げられます。
エクステリアには大きな変更はないものの、アストンマーティンの新しい「ウィングス」ロゴが装着されているほか、ポップアップ式のドアハンドルや、フレームレスのドアミラーが採用され、ブラッシュアップが図られています。
ボディカラーは、イプシロン・ブラック、ヘリオス・イエロー、スプリント・グリーン、マラカイト・グリーン、オーラ・グリーンの5色に加え、DBX707 AMR23エディション専用色だったポディウム・グリーンが追加された6色展開となっています。ただし、今回は公開された画像のオレンジのボディカラーの詳細は明らかになっていません。
ダンパーも改良され「レスポンス、精度、ドライバーの信頼性」が向上したとしています。ステアリングも調整され、ドライビングモード切り替え時の差が明確化されています。
イギリスでは改良新型モデルの納車は5月から開始予定で、価格は5~10%アップの約21万ポンド。日本円で約4000万円と予想されています。