新進気鋭のBEVメーカー「Zeekr」って一体ナニモノ⁉
BYDに続け!と言わんばかりに…
中国の電気自動車ブランド「Zeekr(ジーカー)」が2025年に日本に進出する予定であると日本経済新聞が報じました。「Zeekr」の陳禹副総裁が日本経済新聞の取材で明らかにしたとしています。
私たち、日本人にはあまり聞き馴染みのない「Zeekr」とはどのようなブランドなのか。そして日本市場にどのように進出してくるのか。正式発表ではありませんが、日本経済新聞などの情報をもとにお届けします。
「Zeekr」は、中国の吉利汽車の傘下に属する自動車メーカーで、BEVのプレミアムブランドとして2021年に設立されました。
ブランド名は Generation Z(Z世代)とgeek(ギーク)を組み合わせた造語となっており、名前の由来からして若い世代をターゲットにしていることが分かりますね。デザインもとにかくモダンで都会的。
現在、販売されているモデルはスポーティなクーペワゴンの『001』、ラグジュアリーMPVの『009』、コンパクトSUVの『X』、セダンの『007』、そしてBEVミニバンの『MIX』の5車種です。
日本経済新聞は、SUVモデルの『X』と、MPVモデルの『009』の右ハンドル車を日本市場に投入する見込みだとしています。
わかります、わかります。BYDやヒョンデの日本市場進出のときもそうでしたが、新興メーカーと聞くと安全性や耐久性などを心配する声が多く上がると思います。
でも、吉利汽車の傘下と聞いてビビッときた方いませんか?
そうです。吉利汽車はあのボルボやポールスター、ロータス、スマート、さらにロンドンタクシーを生産しているロンドンEVカンパニーリミテッド(LEVC)などを傘下に持ち、独自のブランドとしてGeelyやLynk & Coなどを抱える超一大企業です。
2020年11月には、ダイムラーとHV用のガソリンエンジンを共同開発することを発表していたり、最近ではルノーグループと提携し、プラットフォーム共有や共同技術開発、生産の相互補完を行うなど、かなりの存在感を放っています。そのルノーとの提携の成果のひとつが『グランドコレオス』の登場にも表れてますよね。
ちなみに吉利汽車の親会社である浙江吉利控股集団は、今やメルセデスベンツ・グループ、ボルボ・グループ、アストンマーティンの株主でもあります。もはや規模が大きすぎ…。
ボルボの再建に携わった際に、浙江吉利控股集団のトップが放った「金は出すが、口は出さない」という経営方針も有名ですね。本当に言ったのかはわからないですが…。
話が脱線しましたが、私がここでお伝えしたいのは、Zeekrとして日本市場に入ってくるモデルたちも、主要部品や設計、採用されている技術は、既に日本市場で販売されているモデルと共通しているので、それほど毛嫌いする必要はないんじゃないかな…と。
逆に中国車が得意とするソフトウェアやエンタメ性、日本車が苦手とする見せ方の部分など。興味深く面白いポイントも多々あると思います。日本というマーケットに新たな選択肢が増えることは良いことだと思いますし、グローバルではこういったクルマたちにも日本車は対抗していかなければならないということが感じられる良い機会だと思います。
日本経済新聞によれば、早ければ24年内に東京や関西にショールームを設置販売網を整備とのことですので、かなり現実的に物事は進んでいるのかもしれませんね。ショールームを設置するということは、テスラやヒョンデのようなオンライン販売ではなく、BYDと同じくディーラー販売を基本とするのか…。
販売戦略にも注目が集まりますね!アフターサービスに関してもボルボやロータスのディーラー網を活かすことも不可能ではないでしょう。もちろんヒョンデのようにオートバックスなどと提携する可能性もあります。
中国メーカーである以上、日本のユーザーの支持をいかに得ることができるか。いかに安心感を提供することができるか。クルマの完成度が高いとしても、それを解決できなければ日本市場での成功は厳しいでしょう。
プレミアムブランドであることを踏まえると、ディーラーやショールームでのユーザーエクスペリエンス(顧客体験)の部分でも、新しいアプローチが見られるかもしれません。何と言っても日本市場には、この分野を強みとしているレクサスもいますからね…。
あくまでもこのお話について公式の発表はまだですから、噂をもとにした考察記事だと思ってください!この話題については色々な意見があると思います!もちろん異論は認めます!
日本のクルマ好きの読者のみなさん!食わず嫌いはせずに、お手並み拝見ぐらいの気持ちで続報を待ちましょう!それでも勝算はあると見込んでの日本市場参入だと思いますので!
以上、「Zeekr」の日本上陸の話題、楽しみだね~の記事でした!