ソニーに続けと言わんばかりに…⁉
シャープは9月6日、EVのコンセプトモデル『LDK+』を、同社の技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」で公開すると発表しました。
このコンセプトモデルは、シャープの親会社である台湾のFoxconn(ホンハイ)と連携し、同社の提供するEVのオープンプラットフォームに基づいて企画・開発されました。EVの開発、販売、アフターサービスに加え、充電インフラサービスを展開するフォロフライからの協力も得て、実現に至ったコンセプトモデルです。
『LDK+』は、車内を「リビングルームの拡張空間」と見なし、「止まっている時間」に焦点を当てています。シャープ独自のAI技術「CE-LLM」や、AIoT技術、センシング技術を駆使し、EVと「住空間・人・エネルギー」を結びつけた快適で持続可能な生活を提案しています。
コンセプトモデルの主な特徴として、後部座席が後ろ向きに回転することが挙げられます。ドアが閉じると、両サイドの窓に取り付けられた液晶シャッターが閉じ、プライベートな空間が生まれます。日常生活において、家電製品から学習したAIの情報に基づき、好みに合わせて空調や照明を自動調整することで、パーソナライズされた快適な車内環境を実現するとしています。
さらに、車内の後方には65V型ディスプレイが装備されており、シアタールームや子供の遊び場、集中して作業したいリモートワークスペースとしても利用可能です。また、EVに搭載されたバッテリーとルーフに備わったソーラーパネルが家全体と連携し、AIが家庭とEVの最適な総合エネルギー管理を実現します。また、災害などによる停電時には、EVのバッテリーに蓄えられた電力を家庭内で使用することもできます。
現在のところ、事業化に関する明確な方針は発表されていませんが、シャープの専務執行役員でCTOを務めるネクストイノベーショングループ長の種谷元隆氏は、「SHARP Tech-Day’24での展示を通じて、シャープのビジョンに共感するパートナーを見つけ、オープンな関係で協力していきたい」と述べています。また、「シャープブランドの自動車も可能性の一つであり、パートナーシップを通じて合弁会社を設立し、別ブランドでの販売も考えられる。なにも決まったものはない」とも語っています。
『LDK+』は、9月17日から18日にかけて東京国際フォーラムで開催される技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」で公開される予定です。来場者は、シャープがテクノロジーパートナー企業と共同で開発した、または開発中の、革新的な製品やサービスを実際に体験することができます。今年は「AI」「GREEN ENERGY」「INDUSTRY」「COMMUNICATION」の分野における「Next Innovation」として、シャープが提供するソリューションが紹介されます。参加は無料ですが、事前登録が必要です。