ボディサイズはオリジナル「SM」とほぼ同じ
DSオートモビルズは9月11日、名車『SM』にをオマージュしたコンセプトカー『SM Tribute Concept』を、フランスで開幕した「シャンティイ・アーツ&エレガンス2024」で発表しました。
DSオートモビルズは過去にも『SM』の現代解釈を模索しており、2020年の春には、1970年にデビューした『SM』の新たな解釈を競う内部コンペティション「#SM2020」を開催し、DSデザインスタジオパリのデザイナーたちが描いた一連のスケッチをSNSに公開してきました。
今回発表された『SM Tribute Concept』は、「#SM2020」で公開されたスケッチをもとに開発されたコンセプトモデルとなっており、DSオートモビルズの創立10周年を祝うと同時に、シャンティイ・アーツ&エレガンスへの初参加を記念したモデルとして発表されました。DSデザインスタジオパリのチームは、過去のエピソードなどを参考にし、まるで『SM』が過去50年間進化し続けていたかのようなデザインを目指して開発を進めました。
1970年代初頭に登場した『SM』は、フランスの自動車技術の粋を集めたものでした。このグランドツアラーは、ロベール・オプロンの空力デザインが特徴で、エレガントでありながら先進的なイメージを持ち、ボンネットの下にはパワフルなV6エンジンが搭載され、卓越した走行性能を提供。『DS』から受け継いだハイドロニューマチックサスペンションは、快適な乗り心地と優れたロードホールディングを実現しました。
『SM』は今なお、そのユニークな快適性、性能、革新性によって、コレクターにとってのカルトモデルであり、自動車史に残る名車とされています。
『SM Tribute Concept』のスリムで筋肉質なシルエットは、ダイナミズムと効率性を表現しています。1971年のカタログに掲載されたゴールドリーフのボディカラーを新たに解釈し、サテン仕上げの手作りパティーナと特別に染色されたブラックを組み合わせたツートンカラーが特徴的です。
インテリアは1970年のデザインを現代風に再解釈し、特徴的な形状のダッシュボードには楕円形のメーターデザインを採用しています。表示はプロジェクションを介して行われ、ステアバイワイヤのステアリングホイールに連動する「スクリーンコンソール」によってこのコンセプトカーの世界観を完成させています。
内装は象牙色のレザーとアルカンターラで上質に仕立てられ、ダッシュボード前面の大きなディスプレイケースは、幅広い仕上げと素材の採用を可能にする特別な設計となっています。また、シートは『SM』の象徴的なクッションや形状を受け継いでいます。なお、市販化についてのアナウンスはありません。