“野球選手”の愛したクルマたち-昭和の三冠王編-

3/21、日本中が歓喜の渦に包み込まれた”14年ぶりの世界一奪還”。

普段野球を見ない方々も、日本代表の有志には釘付けになったのではないでしょうか。僕もその1人です。

その熱が冷め切らない中で、いつも通り仕事をしていた時にふと思ったことがあります。

「そういえば、野球選手の方々はどんなクルマに乗っているのだろうか…」

『プロ野球選手は、野球少年やファンの方に夢を与える存在』という言葉を聞いたことがあります。

野球に限らずどのスポーツでも、日本で・世界で活躍するスポーツ選手はカッコいいなと思いますし、そんなかっこいい方々が”カッコいいクルマ”に乗っているということが、憧れとなったり、「自分もこうなりたい!」と夢や目標になったりしますよね。

この記事では、日本中が歓声に沸いているこのタイミングで、野球選手が愛したクルマをピックアップ。

WBCの今大会で大活躍した選手のクルマ…ではなく、今回ご紹介するのは『昭和の三冠王が愛したクルマ』です。

名選手の愛車遍歴を見ていると、その時代の自動車産業の移り変わりや文化の発展具合が垣間見え、凄く興味深いものです。

実はこの記事、CarBoon読者の方々にいただいた情報からも構成されています。みなさんの豊富な知識に脱帽です。

それでは早速参りましょう。

昭和の三冠王が愛したクルマたち

・野村克也リンカーン コンチネンタル マーク3

原文まま:

高級車、リンカーンのクラクションを、けたたましく鳴らして、グラウンドへ乗り入れる。ドアを開けて、ひとこと。

 「こういう車に乗りたかったら、お前らも頑張れや」

 球界では「グラウンドにはゼニが落ちている」といわれる。活躍次第でいくらでも稼げる、という意味。自主トレは若手中心。刺激を与え、奮起を促すため、わざと高級車を見せつけたわけだ。

 「よし、俺もリンカーンやキャデラックを買ってやろう」と奮い立つか、「いや、無理だな」と、あきらめるか。

               2020/2/13 サンケイスポーツ “【江本が語るノムラの記憶】高級車リンカーンで乗りつけ「こういう車に乗りたかったらお前らも頑張れや」”から引用

ファンや少年少女にだけではなく、選手に対しても夢や刺激を与えるアイコンとして、当時からクルマが象徴となっていたんですね。

野村克也さん、もちろん現役でプレーされていた映像などは見たことがありませんが、近年では奥様とメディアに出演されているシーンをよくお見かけしていたので、存じ上げております。にわかでごめんなさい。

野村克也さんの愛車との2ショットについては、「野村克也 リンカーン」で検索すると出てきますので、そちらでご覧くださいませ。

・王貞治…トヨタ センチュリー

「世界のホームラン王」である王貞治さん。1977年に当時の世界記録である756号本塁打を達成した際には、トヨタのセンチュリーに乗っていました。

1967年に登場したこのクルマは、”世界の豪華車”を目指し、今までの自動車開発のノウハウを総動員し、全ての面で新規開発されました。

国産乗用車で初めて『エアサスペンション』を導入したクルマで、その乗り心地から御料車にも採用されています。1997年に2代目センチュリーが登場しますが、それまでの30年間、細かな変更はありながらも同じデザインで生産が続けられました。

こちらも、王貞治さんと愛車の2ショットについては、「王貞治 センチュリー」で検索すると出てきますので、そちらをご覧くださいませ。

センチュリー以外にも、ドイツ車を好んでいたそうで、所有していたクルマはこれだけでないはず…

・落合博満…トヨタ・クラウン→ダッジ・デイトナ→アストンマーチンV8ヴァンテージ…etc

自身では3度の三冠王に輝き、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた、落合博満さん。

その愛車遍歴とエピソードは、ご自身のYouTubeチャンネルに語られています。

タイトルで列記した3台のうち、アストンマーチンとダッジは30年以上経った今でも所有されているといいます。

資料としてある愛車遍歴では…

トヨタ・クラウン ロイヤルサルーン(6代目S110型)→ダッジ・デイトナ→アストンマーチン・V8ヴァンテー時→レクサス・RX(3代目)→レクサス・RX450h(3代目)

というラインナップ。

アストンマーチンを選ばれた理由としては、インタビューにて「みんながベンツに乗っているから。これは女房の発想です」と話していて、クルマの車種選びは”奥様主導”だったことが明らかに。

また、詳しい遍歴やご自身で語られている記事なども、他媒体さんでインタビューとなっていますので、是非そちらもご覧ください!

個人的には、YouTubeチャンネルにて「なぜみなさんはクルマをすぐに買い替えるのだろうか」というお話が。動く間は乗っていればいいじゃねぇか!と強く言われていた事が印象的です。

・掛布雅之…こちらも多すぎて見出しに書ききれません!

掛布 雅之は、新潟県三条市生まれで、千葉県千葉市中央区出身の元プロ野球選手、野球解説者・評論家、指導者、タレント。 大阪府豊中市在住。

阪神タイガースでの現役時代から、阪神ファンやメディアの間で「4代目ミスタータイガース」と称される。

Wikipediaから引用

そんな掛布さんの愛車遍歴も相当なもの!Twitterにてお送りいただいた情報では、「当時見ていたcustomcar誌の企画の中で、愛車のジャガーをバチバチにカスタムしていたのが印象に残っています!とのこと。

その情報をいただき、是非写真を見たい!ということで、ネットの海を彷徨っていると…ありました!

こちらのジャガー、日本でも有数のカスタムビルダー6社が集結し、フルカスタマイズを施したもの。

ちなみに、エンブレムはジャガーから「虎(タイガー)」に変更されているようです。細部までのこだわり、さすがでございます。

紹介時に「こちらも多すぎて書ききれません!」と書きましたが、乗っていたと言われている車種遍歴では…

リンカーン・コンチネンタル→メルセデスベンツ・Sクラス(500SEL)→ポルシェ・914→ポルシェ・911ターボ(2代目930)→BMW・3シリーズ(初代E21)→BMW・6シリーズ(初代E24)→メルセデスベンツ・Sクラスクーペ(C126)→日産・レパード(初代F30型)→いすゞ・ピアッツァ(初代JR120型)→ACコブラ・289→ランボルギーニ・カウンタックLP400→ジャガー・XJR-S→メルセデスベンツ・Eクラス→(W211)→AMG・Eクラス300CE 6.0-4V Hammer Wide Version(C124)→三菱・デリカD:5(5代目前期)

こちらの16台。多いです。ピックアップする写真をどれか悩むくらいです。

最初の愛車、リンカーン・コンチネンタルは、野村克也さんも同じクルマに乗られていましたね。

この遍歴を見ていると、球界のみならず自動車文化の流れが見て取れて、BWMからメルセデスベンツと、高級車というカテゴリの移り変わりがわかる気がします。

総評:さまざまな”いいクルマ”に乗る野球選手は憧れになる

昭和の三冠王、名選手が選ぶクルマたちは、現在でも名車と呼ばれているクルマばかり。

僕が生まれた後の選手でいうと、新庄剛志さん(現監督)や、清原和博さんがド派手な演出やスーパーカーで登場するシーンなどで、いいクルマやカッコいいクルマに憧れを抱く子供たちがいるのと同義で、クルマを一種の”誇示するアイテム・ステータス”としても見られる時代に活躍されていた野球選手の方々は、当時のファンや子供たちにとって、今よりも『いいクルマに乗る事=憧れ』ともなっていたのではないかと思いました。

今回はここまで。この『”野球選手”の愛したクルマたち』はシリーズとして、今後もお届けする予定です。

この3名以外にもさまざまな野球選手が愛したクルマの情報を、読者の方からいただいていますので、どんどん紹介していきます。

画像引用:

http s://media.lincoln.com/

http s://gazoo.com/

http s://media.stellantisnorthamerica.com/

http s://media.astonmartin.com/

http s://www.facebook.com/customcar.japan/

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Editor

セイタローのアバター セイタロー 代表/編集長

CarBoonを含め、自動車関係のウェブサイトをいくつか運営してたり色々やってる大学生です。1つはカテゴリ日本一だったりします。
物心ついた時から車好きで、現在の愛車はルノーメガーヌR.S.。