マクラーレンオートモーティブは2月27日、プラグインハイブリッドスーパーカーである「アルトゥーラ」のオープンモデル、「アルトゥーラ・スパイダー」を世界初公開しました。
パワートレインはベースのアルトゥーラと同様、3.0L V6ツインターボとモーターを基本にしたハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(HPH)と呼ばれる高性能PHEVパワートレインを搭載し、後輪を駆動します。システム全体で700psの最大出力、73.4kgmの最大トルクを発生し、組み合わされるトランスミッションは8速のシームレスシフトとなっています。
クーペからの重量増加をわずか62kgに抑えたリトラクタブル・ハードトップによって、乾燥重量はわずか1457kgに抑えられています。軽量化の恩恵も受け、0~100km/h加速は3.0秒、0~200km/h加速は8.4秒、0~300km/h加速は21.6秒、0~400m加速は10.8秒、最高速は330km/hという性能を誇ります。なお、EVモードでの航続距離は33kmとなっています。
リトラクタブルハードトップは、50km/hまでの走行中でも作動可能で、わずか11秒で開閉を行うことが可能です。ルーフの開閉操作は、キャビン頭上にあるコントロールパネルと、停止中に限り車両のキーでも可能となっています。
ルーフのディテールでは、キャビンからエンジンルーム左右にかけて伸びる「バットレス」がクーペと異なる形状とされ、横転時の安全のためにロールオーバー構造が組み込まれています。この「バットレス」の形状は、エンジンルームに気流を導く空力パーツとして機能するほか、後方視界を向上させられるよう一部がガラス張りとされています。
また、リアスクリーンは昇降可能とされ、展開時には風の巻き込みを減らしたり、格納時にはエンジンサウンドを楽しむこともできます。
クーペとの違いはリトラクタブル・ハードトップのみならず、パワートレインの冷却システムにも及んでいます。例えば、リアデッキのボディ外側寄りにエアインテークが2個増設されています。この新たな冷却システムによって、リトラクタブルハードトップのパッケージングを可能としたとしています。
ルーフまわりを除くエクステリアとインテリアはクーペと変わりありません。アルトゥーラ・スパイダーは、マクラーレンの「スーパーシリーズ」としての高いパフォーマンスと、開放的なオープンルーフを併せ持つ、爽快な1台に仕立てられています。