電気のパワーでさらに刺激的になったサソリ! ABARTH/500e

Hej Hej!自動車ライターのRioです!

今回は「2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー」の10ベストカーに選出され、話題を集めた『アバルト 500e』をレビューしていきたいと思います。

例えるなら、かわいい顔したやんちゃ坊主!

アバルトブランド初のEVとなるこの『500e』は、見ての通り『フィアット 500e』がベースとなっています。ベースとはいえ、搭載するモーターはやはりアバルト500eのほうが強力で、『フィアット 500e』の最高出力の118PSに対して155PSと、約3割パワーアップしています。パワーアップに対応するためにタイヤサイズも異なり、『フィアット 500e』が205/45R17を履くいっぽうで、『アバルト 500e』は205/40R18が装着されます。WLTCモードの航続距離を比較すれば、『フィアット 500e』が335kmで、『アバルト 500e』は高出力化した影響で303kmと少し短くなっています。さらに『アバルト 500e』は、最大トルク24kgmを発生し、0~100km/h加速は7秒と、クラス最高の加速性能を備えています。

モーター駆動であることの特性を活かし、20~40km/hまでの中間加速は『アバルト695』よりも50%速くなっており、これによってイタリアのテストコースでのラップタイムも、『アバルト 500e』が『695』を1秒以上上回っているとのこと。

また、アバルトの象徴とされる「レコードモンツァ」のエキゾーストノートを忠実に再現したという独自のサウンドシステム「サウンドジェネレーター」を搭載し、車内だけではなく、車外に対してもスピーカーからエンジンを模したサウンドを響かせることで、アバルトらしい刺激を聴覚からも訴えかけるというユニークなアプローチも行っています。ちなみに、そのサウンドはステランティスグループのサウンドデザインスタジオとイタリアのステランティス専任チームがタッグを組み、延べ6000時間以上をかけて開発したとのこと!

実際にクルマを見ていくと、基本的な部分は『フィアット 500e』と同じ。一方で、よりワイド感が強調され、バンパー形状の変更やスポイラーの装着によってより踏ん張り感のあるどっしりとした存在感を漂わせています。

フロントではライト上部がエアダクト風のデザインになっていたり、ハニカム形状のグリルやホワイトのアンダースポイラーが個性的。サイドに回ると、アグレッシブでスポーティなデザインのホイールやドア後部のイナズマとサソリのエンブレムが特徴となっています。リアに回るとバンパーがディフューザー形状になっているほか、車名のエンブレムなどはなく、バラ文字で「ABARTH」とのみ刻まれており、シンプルなスタイルとなっています。

インテリアを見てみると、スウェード調の素材がシート、ハンドル、ダッシュボードに採用され、上質な雰囲気に仕立てられているほか、アクセントに蛍光色のブルーとイエローのステッチも施されていたり、シートにサソリがエンボス加工されていたり…。うーん、スポーティ!

ボディタイプとして、3ドアの「ハッチバック」に加えてオープントップの「カブリオレ」もラインナップされます。ボディーカラーは「アンチドーテホワイト」「ベノムブラック」「アドレナリンレッド」「アシッドグリーン」の全4色をラインナップし、価格は500eツーリスモ ハッチバックが615万円で、500eツーリスモ カブリオレが645万円。全車右ハンドルの設定となっています。

現代版羊の皮を被った狼とも言える、この『アバルト 500e』。気になる人は注目してみてはいかがでしょう。ただし、サソリの毒にはお気をつけを…!

SPEC

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=3675×1685×1520mm

ホイールベース:2320mm

車重:1360kg~1380kg

駆動方式:FWDモーター:交流同期電動機

最高出力:155PS(114kW)/5000rpm

最大トルク:235N・m(23.9kgf・m)/2000rpm

一充電走行距離:303km(WLTCモード)

価格:615万円~645万円

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Editor

Hej Hej!東京在住のクルマ大好き人間のRioです!サイクリングも音楽も好きな高3(06)です。くるまマイスター検定1級。モータージャーナリストを志して「より多くの人にクルマの楽しさを知ってもらい、クルマのファンを増やす」をコンセプトに活動中!