【アルファ最後のフラッグシップセダン】アルファロメオ166の魅力

こんにちはCanalです。

“スポーティ”で”カッコよくてステータス性のある車”が欲しい。でも、みんなが乗っているような国産車やドイツ車には乗りたくない…という方いませんか?

そんな偏屈なクルマ好きにとっておきのメーカーをご紹介します。アルファロメオです。

イタリアの名門自動車メーカーであるアルファロメオ。

イタリア車らしいスポーティな走りと妖艶なデザインが魅力で、日本でも熱烈なファンの多い自動車メーカーです。しかしながら2023年現在、アルファロメオが発売している車はセダンのジュリアとSUVのトナーレステルヴィオの計3車種のみという少し寂しい状況です。

現状、アルファロメオの”フラッグシップ”はSUVのステルヴィオが担っていますが、今から25年前1998年にアルファロメオから一台のフラッグシップセダンが発売されました。

現状アルファロメオ最後のフラッグシップセダン、『166』です。

アルファロメオ 166

164の後継モデルとして1998年に登場した166は、翌年1999年に日本への輸入が開始しました。

当時、アルファロメオは156の大ヒットにより、好調ぶりを見せていたアルファロメオが発売した166。166もそんな156のデザインイメージを色濃く反映させたフラッグシップセダンでした。

ボディサイズは 全長4730mm × 全幅1815mm × 全高1415mm 。156と比べると全長で300mm長く、全幅は60mm大きく全高は同一です。というか、156の全長って4430mmしかなかったんですね…。マツダ3よりも小さいんですか…。

このようにそれなりに大きなボディサイズを持つ166ですが、実はホイールベースが短いことが特徴的です。166のホイールベースは2700mmで、当時のライバル車であった「W210型 Eクラス」のホイールベースと比較すると、135mmも短いのです。これは166がランチア・カッパ用のプラットフォームを流用していたため。ホイールベースが短いと、一般的に室内空間は狭くなりますが、166を買うような人はそんなこと気にしなかったかもしれませんね。カッコよければOKです。

日本への発売当初、166には2つのエンジンがラインナップされていました。

156にも搭載されていた 2.5LのV6エンジン と 164に搭載されていたエンジン をブラッシュアップさせた 3.0LのV6エンジン です。エンジンのパフォーマンスは両者とも目立った数値ではないですが、アルファロメオらしいエンジンサウンドを楽しめたようですね。なお、本国ではこの他にディーゼルを含む3種類のラインナップがありました。

166は2003年にマイナーチェンジが行われ、フロント周りが大胆にフェイスリフトされました。

ジウジアーロが手掛けたデザインのいわゆる「ブレラ顔」という顔つきになったのです。

当時の 147 や 156 も同時期にマイナーチェンジを行っています。このマイナーチェンジにより、従来の166の良くも悪くも、威圧感やボリューム感が一切なかったフロントマスクからフラッグシップらしい顔つきに変化しました。個人的には後期型のフロントの方が好みですね。

また、デザイン以外の変更点では、新たに”GTV”や”スパイダー”に搭載されていた 3.2LのV6エンジン6MT を組み合わせたパワートレーンがラインナップに加わりました。アルファロメオらしいスポーティで軽快な走りを楽しめる選択肢が増えたのです。しかし、残念なことに日本へは正規輸入されませんでした。

その後、2005年に右ハンドル車の生産が終了したため、日本での販売もそれに伴って終了しました。

そして、残念ながらモデルライフを通じて商業的に成功することはなく、2007年に完全に生産が終了しました。2年後の2009年には、英国で「減価償却の早い車」という非常に不名誉な称号を手にすることになりました。悲しすぎるぜ。

メルセデスベンツ Eクラス や BMW 5シリーズ といったEセグメントのセダンがライバルであった166でしたが、166の当時の評価を見てみると「ATの制御が歯がゆい」「2.5Lエンジンはアンダーパワー」「カーナビ(ICS)が使いものにならない」「造りがゆるい」などの声が多く、言ってしまえば高級ポンコツ車。

ですが、私はこの車好きなんです。では、ここからは世間からはポンコツ車扱いされた166が好きな理由をお話しましょう。

デザイン

この全体のデザイン、伸びやかで美しいですよね。デザインを担当したのは 156 や 147 のデザインを手掛けたことでも有名なワルター・デ・シルヴァ氏なのですが、私、彼がデザインした車が好きなんですよね。

初代アウディA5R8VWシロッコなどなど…。彼がデザインした車についての記事も今後書いてみようかなぁとか思ったり。

個人的に166で好きなアングルは斜め後ろから見たとき。

この上のアングルから166を見ると、ボディの中央が深くえぐられていることが分かると思います。ボディ側面に抑揚を持たせることによって、大きな車なのに軽快感があるように見えますよね。

また、ボンネットが非常に薄くて低いこともあり、サイドビューがスポーティでとてもカッコよく見えるんです。リヤは立体的なテールランプのおかげで引き締まって見えますし、高級感も感じますね。前期型のフロントはかなりクセが強いので好みが分かれるかと思います。私は…少し苦手です…(笑)

インテリア

発売されていた当時で新車価格600万円の車ですから、インテリアの質感が安っぽいなんていうわけはないのです。高級セダンでもスポーティな雰囲気があふれています、アルファロメオなので。

“スポーツカーメーカーのアルファロメオ”らしく、インテリアセンター部は運転席側にやや傾けられていて、コックピット感の演出に役立っており、凝ったデザインのインパネであることがわかります。

エアコンやナビを操作するためのディスプレイとして、インパネに全車装備されたICS(インテグレーテッドコントロールシステム)が時代を感じさせるのは仕方ないところです。これがなかったらインテリアはもっとカッコよくなったかも?おまけに、このICSは非常に高価で新品だとウン十万円するとかなんとか。

写真で見ても、分厚くて座り心地が良さそうに見えるレザーシートですが、実はステアリングやヘルメットで有名なイタリアの”MOMO社製”のものです。フロントシートにはアルファロメオのエンブレムが刺繍されていて、おしゃれ感が演出されていますね。リヤシートにもサイドサポートが十分にあり、ホールド感もありそうです。1度乗ってみたいものです。

まとめ

残念ながらヒットしなかった166ですが、私はこのクルマ好きですよ。これ乗ってたら渋いよな~とか思いながら、今日も166の中古車情報を眺めています。相場を見た感じ、今なら中古で150万円くらいで買えるんですね!なんか値上がりしてません??

それにしても166も含めて、90年代から2000年代にかけてのイタリア車のセダンってなんでこんなに魅力的なんでしょうかね。クワトロポルテとかテーマとか…。まさに魅惑のクルマです。

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Editor

ルーテシア2からトゥインゴ・ゴルディーニR.S.に乗り換えた大学生。欲しいクルマが多すぎて困っています。