2050年のカーボンニュートラルに向けて、燃料電池車「CR-V e:FCEV」が登場!

FCEVにプラグイン機能を追加したPHEV

本田技研工業は、2月28日~3月1日まで東京ビッグサイトで開催されている「H2&FC EXPO[春]2024~第21回[国際]水素・燃料電池展[春]~」で『CR-V e:FCEV』を世界初公開しました。

『CR-V e:FCEV』は、国内自動車メーカーが発売するモデルとしては初めて外部から充電機能を持ったFCEVで、FCEVの持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さといった特徴を備えつつ、自宅や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性をさらに向上させています。

一充填航続距離は600km以上、17.7kwhのバッテリーによるEV走行航続距離は60km以上の性能を見込んでいるほか、北米市場では既に発売されている6代目『CR-V』をベースとすることで、SUVならではのユーティリティやパッケージで多様なニーズに応えるとしています。

パワートレインは、ホンダとGMが共同開発し、両社の合弁会社である「Fuel Cell System Manufacturing,LLC」で生産される燃料電池システムが搭載されます。アメリカのオハイオ州にあるパフォーマンス・マニュファクチュアリング・センターで生産され、日本に輸出されます。

エクステリアは、歴代モデルが持つスポーティかつ機能的なスタイリングに「クリーン」「タフ」「アイコニック」をキーワードとしたFCEVらしい端正なたたずまいとなっています。ヘッドライトはシャープでワイド感を強調し、リアコンビネーションランプは『CR-V』の伝統である縦型とすることでキャラクターを強調。e:FCEV専用デザインとして、フロントは燃料電池ユニットを搭載するためベースモデルと比べて110mm延長し、テールライトはアウターレンズがクリア化され、よりクリーンな印象となっています。

インテリアは、6代目『CR-V』の持つ上質さはそのままに、シートにバイオ合皮を採用するなど、環境に配慮した内装となっています。また、ベースモデルと同様の広々とした居住空間も確保。荷室は水素タンクの張り出しを使い勝手に積極利用するアイデアを採用。フレキシブルボードを使うことでフラットなラゲッジスペースと、荷物の整理がしやすい2段式の荷室を実現しています。

ボディカラーは軽やかさやクリーンさをイメージさせる「プレミアムホワイトパール」と、力強くさや頼もしいさをイメージさせる「メテオロイドグレーメタリック」の2色が設定設定されます。

『CR-V e:FCEV』は、グランドコンセプトに「E-Life Generator」を掲げ、“身近に使える燃料電池車”として開発。FCEVの短い水素充填時間やプラグイン機能によるBEVの使い勝手、そしてSUVの機能性、さらに外部給電機による高出力な電力供給によって気軽に電気を取り出すことができ、日常やレジャー、停電時などでの利便性や安心感を提供するとしています。

GMと共同開発した燃料電池システムは、『CLARITY FUEL CELL』に搭載していたものと比較して、コストを3分の1まで削減するとともに、耐久性を2倍に向上しつつ、さらに対低温性も大幅に向上させたとしています。また、燃料電池システムを中心としたパワーユニットを一体化することで、小型軽量化も実現。ベースモデルのエンジンマウントをそのまま活用でき、コストの低減に寄与するとともに、衝突安全性も向上。さらに、振動や騒音も大幅に低下され、走りの上質感が高められています。

なお、日本市場の発売時期は2024年夏リース形式での販売を予定しています。また、日本に加え北米でも2024年の発売を予定しています。次世代パワートレインである燃料電池と電気を掛け合わせた『CR-V e:FCEV』。“BEVよりも選ばれる存在”を目指して、FCEVの普及に拍車を掛ける存在となりそうです。また、海外で展開されているFCEV以外の『CR-V』の日本導入にも期待が懸かります。

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Editor

Hej Hej!東京在住のクルマ大好き人間のRioです!サイクリングも音楽も好きな高3(06)です。くるまマイスター検定1級。モータージャーナリストを志して「より多くの人にクルマの楽しさを知ってもらい、クルマのファンを増やす」をコンセプトに活動中!