こんにちは、Canalです。
昨今のリアルさを追求したゲームの流行は凄まじく、もはやゲームなのか実写なのか区別がつかないような高いグラフィックを持つゲームが市場に多く出回っていますね。筆者もそうしたゲームをプレイするうちの一人。
しかし、ゲームにおけるリアルさの追求、それは今に始まったことではありません。読者の皆さんは、1999年に稼働が始まった”F355チャレンジ”というゲームをご存じでしょうか。今のような高解像度の液晶などない時代に本物を追究したこちらのゲームをご紹介します。
フェラーリの名前に負けない本気のゲーム『F355チャレンジ』
このゲームがどれだけ本気で作られていたのか、それはこのゲームの名前が”F355チャレンジ”ということからも分かります。フェラーリ社公認のお墨付きを得ているということなのです。非常に高いブランドイメージを持つフェラーリ社がライセンス供与を認めた”F355チャレンジ”とは、どんなゲームだったのでしょうか。
冒頭から「リアルの追求」という言葉を出しましたが、『F355チャレンジ』はゲームというよりも、シミュレーターと表記した方が正しいかもしれません。グランツーリスモ等、一部を除いたレースゲームは「ゲーム=バーチャル、異世界」というような概念になることが多く、非合法な公道レースや実際にはありえないアイテム類などが設定されることも多い(もちろんそれも楽しい)のですが、F355チャレンジは実在するワンメイクレースを題材とし、実在するサーキットを収録したという点でシミュレーターと言えるのです。しかもアーケード向けに。
それにしても、ワンメイクレースをテーマにした作品って他にありましたっけ?ニッチ過ぎやしませんか!!実際のプレイ映像は以下のURLから
実在サーキットを6種類収録。その中でも国内コースが4つも!
F355チャレンジで収録されているコースは6種類あります。海外サーキットがイタリアのモンツァサーキット、アメリカのロングビーチの2コース。そして、国内サーキットが鈴鹿サーキット、富士スピードウェイ、スポーツランドSUGO、ツインリンクもてぎの4コースが収録されてました。
ちなみに、ディスプレイに映し出されるサーキットの映像は、すべて実際のコースを走行したビデオから作られたもので、実際に走っているような雰囲気を味わうことができるものとなっています。
さらに、F355チャレンジは初級・中級・上級の3段階でプレイできるのですが、上級になるとなんとクラッチペダルを踏んで、ギアを操作するという本格仕様となっていました。
ヒール&トゥなど、実際のレース現場で使われるテクニックを多用することができ、ゲームセンターでレーサー気分を味わうことができちゃうのです。こんなゲーム他にありましたっけ。中級では、ステアリング裏のパドルを操作して、変速することができ、中級モードでもF1マチックさながらの気分を味わうことができました。
スタビリティコントロールやABS、トラクションコントロールといった電子デバイスの切り替えも可能で、ゲームセンターでプレイできるゲームとは思えないほどのクオリティの高さ。完全にマニア向けゲームですね!ちなみにF355チャレンジを開発した人の中には、実際にF355を所有していた方もいたとか!
あのシューマッハも苦戦した!?
本格派レーシングシミュレーターの”F355チャレンジ”ですが、誰もが知るレジェンドレーサー「ミハエル・シューマッハ」もプレイしたというのは、皆さんご存じでしたか?
2003年に開催された昭和シェル石油のイベントで、シューマッハがプレイするという企画があったのです。ゲームに慣れていないシューマッハはかなり苦戦したようですが、F1レーサーがプレイしたゲームをゲームセンターでプレイできたというのは、少し興奮するポイントですよね。
まとめ
今販売されているレースゲームのほうが、グラフィックや挙動もリアルに再現されているでしょう。ですが、今から25年前にリアルを再現したゲームをゲームセンターで誰でもプレイできるようにしたというのは、画期的なことだったのではないでしょうか。
今でも、古くからあるゲームセンターや一部のラウンドワンなどでは、遊ぶことができるようです。当時の技術で本物を作った”F355チャレンジ”をプレイしてみたい人は、お近くのゲームセンターを探してみてはいかがでしょうか?
ドリームキャストやPS2といった家庭用版も販売されいたので、ご自宅で遊んでみたい方はこちらも探してみてくださいね。