フォルクスワーゲンは、2025年上海モーターショーにて「イン・チャイナ、フォー・チャイナ」戦略のもと、中国市場向けに開発した、革新的次世代EVコンセプトカー『ID. AURA』、『ID. ERA』、『ID. EVO』の3台を世界初公開しました。
同社は2027年までに中国市場へ30以上の新型モデルを投入する計画を発表し、電動化とスマート技術を軸にプレゼンス強化を図っています。
◆ID. AURA (一汽フォルクスワーゲン) スマート技術搭載のコンパクトEVセダン


『ID. AURA』は、フォルクスワーゲンが中国市場向けに開発したコンパクトメインプラットフォーム(CMP)をベースとする初のコンセプトカーです。
このプラットフォームは、AIベースの高度自動運転システムに対応しており、スマートで自然なドライビングエクスペリエンスを提供。特に、価格を重視するAセグメントの顧客をターゲットとしており、モダンなデザインと先進技術を両立させています。
センターコンソールには、スマートフォンライクなUI/UXと、AIベースのヒューマノイドアシスタントが搭載され、車両機能やインフォテインメントシステムの直感的でシームレスな操作を可能にしています。
◆ID. ERA (上汽フォルクスワーゲン) 航続距離1000km超の大型SUV


『ID. ERA』は、3列シートを備えたフルサイズのSUVコンセプトで、フォルクスワーゲン初のレンジエクステンダー技術を搭載しています。
これにより、バッテリーのみでの航続距離約300kmに加え、燃料駆動の発電機による充電で700km以上の追加航続距離を実現し、合計1000kmを超える航続性能を誇ります。
長距離移動のニーズに応えるとともに、電動化への移行期におけるユーザーの不安を軽減する提案となっています。
◆ID. EVO (フォルクスワーゲン安徽) 個性を際立たせるスポーティEV SUV


『ID. EVO』は、若く、ライフスタイルを重視する層をターゲットとした、スポーティなデザインのフルサイズEV SUVです。800Vの高電圧プラットフォームを採用し、高効率な充電と高い走行性能が期待されます。
高性能な電子アーキテクチャを搭載しており、多様なデジタルサービスやOTA(Over-The-Air)アップデートによる顧客体験の継続的な向上が可能です。ID. UNYXファミリーの第一弾として市場に登場し、新たな顧客層へのアピールを目指します。
◆フォルクスワーゲンの中国戦略と未来ビジョン
フォルクスワーゲンは、これら3台のコンセプトカーを通じて、デザイン、技術、ユーザー体験のすべてにおいて、中国市場のニーズに応える姿勢を明確に示しました。
また、レベル2++相当の高度な自動運転技術の早期実現にも取り組み、中国市場における電動化とスマートモビリティのリーダーシップ確立を目指しています。