富裕層が受けられる最高の移動体験を、手ごろな価格ですべての人に
クロアチアの新興自動車メーカーであるリマックグループは6月26日、自律走行車を用いた配車サービスであるヴェルヌを、クロアチアの首都ザグレブで発表しました。
未来を予測するような作品を残したフランスの小説家ジュール・ヴェルヌにちなんで名付けられたこのサービスは、2026年にまずザグレブで、次いでイギリスのマンチェスターで開始される予定です。ヴェルヌは欧州と中東の他の9都市とすでにサービス提供契約を結んでおり、さらに世界の30都市での展開に向けて交渉を進めているとしています。
今回公開されたプロトタイプは2人乗りで、両側にスライド式のドアが装備されています。ある調査によれば、配車サービスの利用者のうち、約90%が1人もしくは2人での利用であるとされています。
車内には、43インチの広いディスプレイ、17個のスピーカーを備えたオーディオシステム、5段階にリクライニングするシートなど、都市部での短距離移動に特化した車両とは思えないほど快適で充実した環境と、ビジネスクラスに匹敵する車内空間を提供します。また、専用アプリを使用すれば、座席の位置、車内の温度、照明、さらには香りまで事前に設定することが可能です。
料金は場所によって異なりますが、ヴェルヌはUberなどの既存の競合他社と競争できる価格設定が可能であり、より上質な移動体験を提供するとしています。他の都市への展開では、初期は100%自社運営を行い、その後フランチャイズ契約やパートナーシップ契約を検討するとのことです。
「ヴェルヌによって、富裕層が受けられる最高の移動サービスより優れた体験を、手ごろな価格のサービスを通じてすべての人が体験できるようになります。安全で信頼できるドライバー、最高のリムジンより広い空間と快適性を備えた車両、そしてできる限り顧客のニーズに合わせたサービスが広く提供されるのです。」
「このサービスによって、顧客は移動手段以上のものを手にします。考えること、学ぶこと、くつろぐことに時間を使えるようになるのです。わたしたちは、テクノロジーそのものからテクノロジーがもたらす恩恵に関心を移していきたいと考えています」とリマックは語っています。