【デザインも走りも過激な超激辛スポーツカー】『クーペ・フィアット』がスゴイ

こんにちは、Canalです。

昔の車雑誌をネットで購入して、当時の試乗記を漁るのが趣味な筆者(変人)ですが、いつものようにページをめくっていると、気になる一台を発見!それが、今回紹介する”クーペ・フィアット”というクルマ。一度見たら忘れられない程の強い個性を持つこのクルマに惹かれてしまったのです。では、どんなクルマなんでしょうか。

クーペ・フィアット

まず車名と社名の順番が逆である点に疑問を抱く方も多いかと思いますが、実はこのクルマ「フィアット・クーペ」ではなく、”クーペ・フィアット”が正解なのです。なぜなんでしょうかね。しかも、車名が”クーペ”って単純すぎるような気もしますが、それだけフィアットが意気込んで開発したクルマということなのでしょう。たしかに、このクルマを見たら、クーペが先なのも納得できます。(そういえばヒュンダイ(現ヒョンデ)にも「クーペ」というモデルがありましたね。)

というわけで車名からも只者ではない雰囲気が漂う”クーペ・フィアット”ですが、”クーペ・フィアット”が初めて世に公開されたのは1993年末のブリュッセルモーターショーでした。ブリュッセルモーターショーで発表された同年に生産が開始され、7年後の2000年に生産終了となりました。その過程でパワーユニットのアップデートや、細かい改良、特別仕様車の発売などが行われてきました。

https://www.favcars.com/

7年間のモデルライフを通じて生産されたのは約72,000台と、決して成功作とは言えなかった”クーペ・フィアット”ですが、多くの人が目を奪われ、記憶に残ったクルマであることは間違いないでしょう。今からその魅力をたくさん紹介していきます。

じゃじゃ馬スポーツカー”クーペ・フィアット”

https://www.favcars.com/

発売当初のモデルに搭載されていたのは、直列4気筒の2.0L 16VエンジンでNAとターボの2種類で、NAモデルが139psでターボモデルが190psを発揮。このエンジンはラリーで大活躍した名車「デルタ・インテグラーレ」が搭載していたランプレディユニットを流用したもので、大胆なデザインのボディに、この名機が搭載されていると考えただけで、もう垂涎の一品。

1996年になると、直列5気筒2.0L 20Vエンジンもラインナップされるようになりました。その結果パフォーマンスは大幅に向上し、最高出力220ps/5750rpmと最大トルク31.0kg-m/2500rpmを発揮。0→100km/h加速は6.3秒で、市販フィアット史上最速というだけでなく、当時の前輪駆動車の中で最速という称号も手にしました。大胆なスタイリングに目が行きがちな”クーペ・フィアット”ですが、その中身はかなりのじゃじゃ馬だったのです。しかもかなりのドッカンターボだったとか!

今では、「500」や「パンダ」などでかわいいクルマを作るメーカーというイメージが強いフィアットですが、当時はこんなにも激辛なモデルを発売していたのです。今のフィアットのラインナップを見ていると想像つきませんね。

個性が爆発した、他の何にも似ていない唯一無二のデザイン

それにしても、デザインのセンスがぶっ飛んでいるクルマで、他のどのクルマにも似ていない”クーペ・フィアット”ですが、このデザインを手掛けたのは、BMWのデザイナーで一躍有名となったクリス・バングル氏。彼のデザインは好き嫌いのはっきり分かれるデザインが多い印象ですが、クーペ・フィアットも例外ではないでしょう。

一番特徴的なのは前後のホイールアーチに斜めにカットされたような攻撃的なプレスラインです。リヤのラインは、リヤウインドウとも並行するようなデザインになっており、クセが強いデザインでありながらも、全体の統一感が出ているような不思議なデザインです。

サイドビューのデザインに目が行きがちですが、スパッと切り落としたようなリヤのデザインもかなり特徴的。縦に斜めに配置されたテールランプも相まって、ますます個性的に。レーシングカーのようなアルミ製のフューエルリッドも最高にイカしています。

同時期に発売されていたバルケッタも、クリス・バングル氏が手掛けましたが、同じデザイナーが手掛けたとは思えないほど、雰囲気の異なるデザイン。ですが、どちらも至高のスタイリングであると言っても過言ではありません。

こだわりの詰まったインテリアデザインと高い実用性

”クーペ・フィアット”のデザインが光るのは外観だけではありません。そのインテリアにも注目すべきなのです。インテリアデザインを手掛けたのはピニンファリーナでインパネ、ドアトリムにボディ色を用いたことが特徴で、クラシカルかつおしゃれな雰囲気を醸し出しています。インパネ中央にはピニンファリーナのロゴがあり、オーナーの所有欲を満たしてくれます。

また、デザイン最優先かと思われがちな”クーペ・フィアット”ですが、意外なほど実用性が高いことも特筆すべき点です。前輪駆動のレイアウトを活かし、後部座席やトランクも日常で不満の無い広さを確保しているのです。シートは本革で高級感も上々。スポーツクーペでありながらも、大人4人がラクに移動できる快適性を持った”クーペ・フィアット”、これって最強じゃないですか?

こんなクルマ他にありますか?

”クーペ・フィアット”の魅力を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。見た目も走りもホットな”クーペ・フィアット”に筆者は惚れてしまいました。しかも中古相場もまだそこまで高くないのです。一方、5気筒モデルはタイベル交換などが大変と聞きますし、4気筒モデルであっても維持は簡単ではないはずです。でも、このデザインと走りに魅了されてしまったら、もう後には引けないでしょう。唯一無二のスポーティカーですからね!

【あとがき…】

ここ最近個人的にフィアット熱が高くて、フィアットの記事ばかり書いているような気がします。

実際、次はフィアット欲しいなぁと思ってまして…(クルマ買ったばっかりなのに…)2000年代前後のフィアット車のクセ強めデザインが刺さるんですよねぇ。

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Editor

ルーテシア2からトゥインゴ・ゴルディーニR.S.に乗り換えた大学生。欲しいクルマが多すぎて困っています。