はじめまして。この度CarBoonでライターをさせていただくこととなりました、Sumiと申します。以後お見知りおきを！
さて、今日はこの場をお借りして私の愛車である『サーブ・9-3スポーツエステート』を紹介したいと思います。免許を取ってから初めてのマイカーにサーブを選んだというと「渋いね！」とか「サーブってどこのメーカー？」などと言われることが多いのですが、この記事を通してその理由を知っていただき、サーブの魅力をもっとたくさんの人に伝えることができればと思います。
どんなクルマ？
まずはサーブという自動車メーカーについての解説を…と言いたいところですが、CarBoonをお読みの皆様におかれましては釈迦に説法かと思いますので割愛させていただきます。
私のサーブ、正式には『サーブ・9-3スポーツエステート』といいます。こちらは2008年式のいわゆる後期型と言えるもので、顔つきやドアハンドル形状、リアバンパーなどの外装パーツがまるっと更新されています。そのため2007年式以前とは似ても似つかぬほどの大改良となっています。
その中でもグレードは最下級の”Linear”。ラインナップの中で一番シンプルなエントリーグレードですが、そもそもの車格がメルセデスのCクラスやBMWの3シリーズなどとしのぎを削るDセグメントに属していますので、中身はけっこう立派です。
ちょっと気になってきましたか？それでは詳しく見ていきましょう！
散りばめられたサーブのこだわり
まずは見た目から。外装の特徴は翼のような意匠の顔とユニークなホワイトスモークのリアコンビランプです。横からのシルエットもカッコいいですよ。エンジンフードの低さを演出するクラムシェルボンネットの分割線、前席上部を頂点として緩やかなカーブを描くルーフラインと、ボディ後端に向けて徐々に天地が薄くなっていくウィンドウ、これらが相まって非常にエアリーな前傾姿勢のシルエットを印象付けています。ジェット機メーカーの血統を感じるクリーンなデザインです。私の超お気に入りポイント。
内装にも航空機由来の意匠が多く見られます。エアコン吹き出し口やドリンクホルダーの形状が独特です。機能面ではナイトモードといったものに思想を感じます。ナイトモードとは、オンにすると速度計以外の計器が全て消灯して眩しさを軽減し、夜間の安全運転を支援するというサーブならではのギミックです。
路面を飛ぶクルマ
走りについて。エンジンは2L直4ターボです。低〜中速域でのトルクが重視された低圧ターボ仕様で、発進加速の場面では1460kgという比較的重量のあるボディをグイグイ引っ張ってくれます。気持ちいいです。
高速でも息の長い加速を見せてくれます。エンジン回転数の上昇とピッタリ合わせて速度が上がっていく感覚が爽快です。まさにグレード名の通り「リニア」な加速感となっています。
変速機は5段ATと時代を感じる仕様ですが、低速域ではターボと完璧に同調してスムーズに繋いでくれますし、高速域でも過度にエンジンを回させない縁の下の力持ちです。
要するに高いギアを積極的に使うセッティングのようで、どんな場面でもエンジン回転数が抑えられて静かです。
ただこの制御には弊害もあって、アクセルオフでのエンジンブレーキというのがほとんど効きません。アクセルオフ≒コースティングといった感じです。わざわざアクセル微踏みでパーシャルスロットルに調節しなくても失速しないのは場面によっては楽なのですが、慣れるまでちょっと時間がかかります。
慣れきった今となっては、路面を飛ぶようなこの特性も航空機メーカーをルーツに持つサーブらしさなのかな、と思って愛せるようになりました。
乗り心地はとても快適です。シートはファブリックとレザーのコンビで、これがソファのように柔らかく、かなり弾力があります。それでいてしっかり体にフィットしてくれるので姿勢は崩れません。
反対にシャーシはとっても硬いです。目地段差を乗り越えるとき、コーナーを曲がるとき、どんなときでもビシッとしています。一切の軋み音を立てないボディに包まれて走るのはとても安心感があります。
柔らかいシートと、硬めのシャーシ。この2要素が上手くバランスを取って独特な乗り心地を実現しているように思います。
長距離•長時間乗っていても非常に快適です。
故障とか大丈夫？
まだ納車されて2か月弱、3,000km程度しか乗っていないので正直なところ分かりません…
周りのサーブ乗りに聞くには「他メーカーの輸入車よりは壊れない方」とのことですが、ECUについての悪い噂や燃料ポンプに持病が…という話もあるので、油断できません。
特に私の個体は最近10万km走行の大台を超えまして、色々な部分にガタが出始める時期に突入しました。突然の故障は怖いですが、むしろネタになって面白いかな…？と思ってしまう自分もいます(笑)。ちゃんと対策や準備をして受けて立つつもりです。
まとめ
硬くて安心感のあるシャーシ、トルクフルなエンジン、何でも飲み込む積載性、静かな車内、総じてとてもいい車です。
これからは、この子を足に取材する様々な自動車イベント、ミーティングであったり、維持についてのお話であったり、その他様々な記事を書いていきたいと思います。愛車ともどもよろしくお願いいたします！
