レクサスクオリティの小さな高級車!新たにラインアップに加わったレクサス・LBXを徹底レビュー!

Hej Hej!自動車ライターのRioです!

今回はレクサスから新たに登場したコンパクトSUV『LBX』をレビューしていきたいと思います!

ヤリスクロスベースとは言わせない

レクサスで最も小さなSUVとしてデビューした『LBX』。このアルファベット3文字のモデル名は「Lexus Breakthrough X-over」の頭文字を取ったもので、名前の由来からしてもレクサスとしての新たなアプローチが伺えるものとなっています。

気になるボディサイズは全長×全幅×全高が4190×1825×1545mmホイールベースは2580mmとなっており、全幅はやや大きいもののBセグメントに属するサイズ感となっています。トヨタブランドでBセグメントSUVと言えば『ヤリスクロス』を思い浮かべる方も多いと思います。実際『LBX』と『ヤリスクロス』は同じ「GA-Bプラットフォーム」を用いる兄弟的な関係とも言えます。しかし『LBX』はリアゲートまわりの環状構造化に加えて、専用構造のフロントカウル設計やセンターピラー部およびレインフォースへのホットスタンプ材の採用、開口部のスポット短ピッチ化や部位ごとに減衰力を使い分けた構造用接着剤による補剛など、高剛性化が図られたシャシーを採用。加えてホイールベースも20mm長いトレッドを採用するなど、『ヤリスクロス』とはあらゆる点で別物となっています。

パワートレインは『ヤリス』シリーズなどにも搭載される1.5リッター3気筒をベースとしたハイブリッドのみの設定。搭載バッテリーは『アクア』にも採用されているバイポーラ型ニッケル水素となっています。トランスアクスルは第5世代と呼ばれる最新のモーター一体型を採用し、そのモーター出力もアクアより高くなっています。最終的なシステム出力は136PS0-100km/h加速は9.2秒となっており、必要充分な加速性能を備えています。

新たなデザインランゲージを採用

フロントフェイスには「スピンドルグリル」や「スピンドルボディー」などの最新バージョンである「ユニファイドスピンドル」と呼ばれるデザインが採用されています。ボディと溶け込むグリルや、中央が絞られ引き締まった顔つき、そしてクロームパーツを廃したことで落ち着きのあるモダンな雰囲気に仕上がっています。

リアは左右にまたがるテールライトが存在感を放っています。流行りの横一文字型ではなく、抑揚を設けたことに対しては賛否ありそう、、。ただ、全体のプロポーションとしては、筋肉質で引き締まったデザインテイストや絞られたキャビン、そしてふくよかなフェンダーによる下太りのボディによる安定感など、普通のコンパクトSUVでは見られないような上質かつスポーティな雰囲気となっています。

プレミアムカジュアルなインテリア

インテリアはあまり装飾は盛らず、素材の質感や仕立て方で高級感を演出しています。人間中心という考え方をさらに進化させたコクピットデザイン「Tazuna Concept」を採用することで、直感的で操作性に優れたインテリアデザインとなっています。エンジン始動からシフト操作、発進まで、姿勢変化と視線変化を最小限に抑えるコックピットの実現に向けて、シフトストロークをショート化したシフトレバーや、操作性と視認性を両立させた正方形に近い9.8インチタッチディスプレイなど、様々なこだわりが見られます。

海外仕様では、より多くのユーザーのライフスタイルや好みにマッチするべく「Cool」「Relax」「Elegant」「Active」「Urban」という5つの世界観のグレードを用意。その内、日本仕様にはシンプルで洗練されたモダンな空間を演出する「Cool」と落ち着きと華やかさを両立する「Relax」が導入されています。「Cool」は、本革とウルトラスウェードを組み合わせたシート地やトリムにカッパーのステッチングを施した内装が特徴となっている一方、「Relax」ではサドルタンカラーのセミアニリン本革張りシートが採用されていることが特徴となっています。

また、オーダーメイドシステム「Bespoke Build」が設定されていることも大きなトピックです。表皮色、シートベルト、ステッチ糸の色替え、配色構成のバリエーション拡大、トリム部の加飾追加など、専用アイテムと好きなボディカラーをかけ合わせ、約33万通りの組み合わせから唯一無二のオリジナリティ溢れる1台を作りあげることができるようになっています。

小粒に旨みをギュッと凝縮

レクサスで最もコンパクトなモデルである『LBX』。その小さなボディにはこだわりが多く詰まっており、スーパーフードと呼ばれるお豆のように様々な要素がギュッと凝縮されていました。そういえば、ヤリスのデザインモチーフって黒豆だったような、、。やはりレクサスになっても少なからずお豆精神は引き継がれているのかもしれません(笑)。ただ、ヤリスシリーズとベース部分を共有しているとはいえ、全てがレクサスクオリティで仕立てられており、高級車として上質な1台に仕上がっていると思います。

その一方でコンパクトなボディゆえに、実用性が高いとは言えないのも事実です。荷室も決して広いわけではなく、後席もゆとりがあるとは言えません。膝前空間も余裕はなく、車内も暗めなので後ろに座る方は快適とは言えないでしょう。その分、前席はゆったりと過ごすことができるので、基本は2人までしか乗らないという方に強くオススメできるモデルとなっていました。

ここ最近では日産の『ノートオーラ』を始め、熱を帯びてきている「小さな高級車」という市場。大きいクルマが増えた現代だからこそ、扱いやすいコンパクトボディにラグジュアリー性を求める声が大きくなってきているとも考えられます。レクサスが『LBX』を投入したことによって、ますます「小さな高級車」への注目度は高まっていきそうです。今後新たなトレンドになるかも!!

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Editor

Hej Hej!東京在住のクルマ大好き人間のRioです!サイクリングも音楽も好きな高3(06)です。くるまマイスター検定1級。モータージャーナリストを志して「より多くの人にクルマの楽しさを知ってもらい、クルマのファンを増やす」をコンセプトに活動中!