こんにちは、CarBoon編集部です。
みなさんは「Weds(ウェッズ)」というホイールメーカーをご存知でしょうか?
モータースポーツシーンでは「Weds Sports(ウェッズスポーツ)」という名前で浸透しているかもしれません。
1965年に設立され、1984年からはモータースポーツに積極的に参入。国内最高峰のモータースポーツシリーズであるSUPERGTでは、同社の名前を冠したマシンがシリーズチャンピオンを獲得したりと、クルマ好きで知らない人はいないと言っても過言ではないホイールメーカーです。
そんなWeds(以下ウェッズ)は、他のホイールメーカーと一線を画す、さまざまなユーザー交流を行なっています。その一つが…
「ホイールの物流倉庫で撮影会を行う」というもの!
今年の6月某日、愛知県は岡崎市にあります、Weds岡崎物流センターにて『CRR Weds撮影会』というイベントが開催されました。
このイベントは、その名の通りウェッズのホイールを履いたクルマのみが対象の撮影会。
埼玉県深谷市にありますフランス車のプロショップ”Carol(キャロル)”が主催し、今回はルノー車のみが参加できるワンメイク撮影会となりました!
実はこの撮影会、今年で4回目の開催となる、毎年の人気イベントとなっていたのですが、さまざまな事情で、今年の開催が最終回となります。
普段は関係者以外立ち入り禁止となっている物流倉庫で、カメラマンが選んだイチオシスポットにクルマを止め撮影をしてもらうという、クルマ好きなら誰しも憧れるもの。
最近ではグランツーリスモなどで、国内外のさまざまな場所にクルマを配置して、ゲーム内でリアルなクルマ撮影ができるフォトモードが人気ですが、あたかもそのフォトモードで撮影したかのような、現実離れしたカッコいい写真が撮影できます。
そんなイベントの様子をただご紹介するだけだとつまらないので…
今回のイベントで撮影を担当したカメラマン5名に、撮影の心得や気をつけていること、初心者がクルマを撮影する時に気をつけるべき部分を、質問としてたくさんぶつけてきました!
美しい写真とともに、今日からみなさんも実践できる「カッコいいクルマの撮り方」を勉強しちゃいましょう!
被写体の位置と背景が重要!
りょがーぬさん
愛車:ルノー メガーヌR.S.(前期)
普段から趣味でクルマの撮影を行う。イベントで撮影した際の写真が、メーカー公式写真として掲載されたことも!
一番は「画角」にこだわっています…!
画角というと範囲が広く感じますが、具体的には“被写体の収める位置”や“背景”を気にしています。背景と被写体のバランスがめちゃくちゃ大事…。
今回はホイールの撮影会なので、ホイールにピントを合わせることを意識しています。
撮影のコツは、シャッターを押すタイミングでブレる可能性があるため、なるべく連写で写真を撮ること。
露出に関しては、露出が明るすぎると白が飛んでしまうので、そのあたりの調整をクルマに応じて変更して、各クルマに撮ってベストな設定で撮影してあげることにこだわっています。
構図にこだわることが第一に重要!
ウチさん
愛車:ルノー ルーテシアR.S.(前期)
静岡県に住むウチ(59才)です。小学生の頃、サーキットの狼からスーパーカーブームド真ん中!車の写真撮るため父親のカメラを使い始めました。
今は、ルノー ルーテシア 4 R.S.を2台乗り継いでいます。
まず”構図“が第一に重要です!スマホでも一眼でも構図。
ポイントとしては「上下左右の1/3」にターゲットが来るようにすること。これを意識すると、スマホでも綺麗に撮ることができます。撮りたいものをどこに置くかを考えます。
真ん中にドン!が悪い訳ではありませんが、真ん中に置く理由があれば真ん中でもOK!!
スマホで撮影する場合は、明るい部分と暗い部分の凹凸がハッキリするので、明るすぎても暗すぎても綺麗に撮ってくれますよ!
映える角度に注意して撮影してみると…
シュータさん
愛車:ルノー メガーヌR.S.Trophy-R
何よりもクルマが大好きな26歳。2年間だけ写真部の幽霊部員でした(笑)
クルマによって“映える角度”を見つけながら撮ることですね。車種もそうですが、色によっても撮り方が変わってきます。特に黒いクルマは難しい…。白などの輪郭がハッキリするクルマは比較的に楽に撮影することができると思います。
僕が使っている単焦点のレンズでは、奥行き感を出すのが難しく、ピント調整にこだわることで、カメラのオススメ設定よりも一段とこだわったような写真を撮影することができると思っています!明るさに関しては適正露出で撮影していて、撮影後に微調整をしています。
僕もこうやってカメラで撮影していますが、「写真を楽しむ」という意味で言うと、スマホだと手軽に綺麗な写真が撮影できるし、編集に関してもその場ですぐにできてしまう。最近のスマホは凄いなぁ…と感服するばかりです(笑)
“肉眼”で画角を見定めるのがポイント
藤風さん
愛車:ルノー ルーテシア R.S.
ウチさんと同じく、今まででルーテシアR.S.を2台乗り継いでいる藤風さん。
「裏千家茶道講師」の一面もある、多趣味なルーテシア乗り。
なるべく“肉眼”で良いと思ったところを撮るようにしています。広角にして上から撮ると車体が歪むので、かなり気を付ける必要がありますが、それをあえて利用するケースもあります。
それ以外では「光と影」を意識して撮影しています。特にルーテシア4の場合、もろに光が当たるとクルマ自体が真っ平らになってしまいがちで、構図が良くても勿体ない写真になってしまうことが。
スマホで撮るときは、粗くならない程度に望遠で撮るのがポイント。望遠と撮る方が、歪みが少なくなると思っています。フォーカスの位置やボケなどのさじ加減が大事です。一番近いところにフォーカスを合わせることが多いかな?
スマホでもカメラの同様に、どこを明るくして暗くするかが大事ですが、スマホだと処理を勝手にやってくれるからかなりラクですね…!
陰影をパキッと。クルマの形をしっかり出す!
しゅがりんさん
愛車:ルノー ルーテシア R.S.
叔父の影響で車やモータースポーツにどっぷり。見るのも走るのも大好きです。
クルマを撮るためにはじめた写真撮影が、いつしかもう一つの趣味に。
撮影のこだわりとしては、クルマの形がしっかり出るように撮ることですね…!
カメラはこだわっていくうちに、中古ですがCanon EOS 1DXというプロ機にたどりつきました。
レンズは300mm F2.8。主にスポーツ撮影に使われるもので、今回のような撮影では長い距離を取っての撮影をしています。
カメラ、レンズともに大きく重たく、他の機材と比べても機動力には欠ける部分がありますが、それ以上のバリューがあるのが魅力です。また、悪天候や暗い場所でもキレのある写り、キレイなボケが出るのがとても気に入っています。
明るさの調整に関しては、難しいですが、個人的にはわりと暗めが好みです。インスタっぽいふわっとした写真よりもアンダーで、陰影がぱきっとでている方が合っていると思っています。
今回はホイールのイベントなので、なるべくホイールの色を目立たせました。また、黒いクルマを撮るときのポイントとしては“ホワイトバランス”などをいろいろ試すこと。
スマホで撮るときのコツとしては、逆さにしたり、地面に近くしたり、ちょっとズームにしたりするテクニックがあります。注意点としては「広角のときはクルマを端っこに置かない」ことです、膨張してしまうので。
また、編集するときは、写真をスマホで見る人が多いので、スマホで見たときの出来栄えを意識しています。
画面を明るくすることを考えて同様に写真も明るくしたりする。
据え切り*はタイヤに良くないとされていますが、タイヤ切ったらカッコよく撮れます!
ナンバー隠すのはツールでも良いけどナンバー隠しを持っとくと良いです。
*据え切りとは…クルマが停止している状態で、ハンドルを切ること
何万本ものホイールを保管している、ロジックス岡崎物流センター
また、今回は場所をお借りしている 株式会社ロジックス 岡崎物流センター のセンター長である石川さんにインタビューをすることができました!
この「岡崎物流センター」がどのような場所なのか、詳しく教えてください!
もともとここはWedsさんのホイールを取り扱うために建てた倉庫になります。
凄く簡単に言うと…Wedsさんのホイールのマザーセンターになっています。
基本的にWedsさんで制作されたホイールは、一度ここに全て集まるのですか…?
鉄のスチールホイール(冬用のウィンターエース)に関しては、全てここに入ります。WedsSportに関しては、ほとんどの商品がここですね!
岡崎センターのラインで全て梱包し、ここから外部のデポ(物流拠点)にモノを発送し、そこからまた出荷していきます。
基本的にはメーカーさん単位で各デポにモノを運んでいるので、ほぼほぼ全国発送できるだけの、商品というのは入っています。
海外に発送するホイールも含めて、この場所に一堂に会するホイールの本数は、一体どれくらいなのでしょうか?
月によってバラつきが凄いあるんですよ…。
なので、繁忙期でいうと1日5,000ケース、2本入りが多いので2を掛けてもらうと、1日1万本ほど出るときもあります。
今の時期(6月)だと400ケースなので、800-1000本ぐらいですね。10倍近く差が出るときもあるんです。
すごく不躾な質問かもしれないのですか…。
ズバリ!好きなホイールメーカーさんはどこでしょうか!(笑)
好きなホイールですか…
あそこで、Wedsの担当者さん凄い目でみているのですが…(笑)
正直言うと、Wedsさんはすごい好きです。
あと、僕らの年代でいえは”BBS”さんですかね。
実は昔、WedsさんでBBS製ホイールを作ってたときもあったんですよ。
過去にも何回かこちらの倉庫で撮影会を行わせていただいてきましたが、ルノーやウェッズホイール装着車に対するイメージなどには変化はありましたか?
ルノー車でいうと、まずいろんな職業の方が乗っているんだなというのと、若い方から年配の方まで乗られていて、年齢層が幅広いんだなぁというのは感じましたね。
ここで4回ぐらいイベントやって、片手では終わらないくらい実は駐車場で見かけてるので、意外と身近にいるんだなと思いました。
今回、僕がこの場に来るのは初めてだったのですが、ここでの撮影会が最後になってしまうのは、とても残念な気持ちです…。
ルノーに限らず、Wedsさんのホイールを装着しているクルマがこの場で撮影会ができるイベントなどは、今後どう思われますか?
そうですね、是非ともまたやってみたいです!
あと実は、もうWedsさんにも提案しているんですけど、日中の撮影会だけじゃなくて、夜の撮影会をやってみるのも面白いんじゃないかなぁとは思ってます。
日中とまた違う雰囲気が演出できそうで、すごく良いと思います…!
そうなんですよ。照明付けたらまた雰囲気も変わると思いますし、また違った景色が見れるのかなと。
すね。あと、ここまで大々的じゃなくても、短い時間帯でもいいので、例えば半期に1度、少人数でやるのもありなのかなと思います。
せっかく4回も続いたイベントなので!
今後何か新しいカタチでまた出来たらとは思います。またよろしくお願いします。
まとめ
取材に協力してくださった皆様ありがとうございました!
残念ながらこのイベントは今回が最後となりますが、今後もさまざまなイベントやキャンペーンを施策していくとのことで、CarBoonとしても動向が楽しみです!
【Weds(ウェッズ)公式ウェブサイト】https://www.weds.co.jp/
【Weds(ウェッズ)公式Twitter】https://twitter.com/Weds_Co_Ltd
【Weds(ウェッズ)公式Instagram】
https://www.instagram.com/weds_wheels_japan_official/
【WedsSports(ウェッズスポーツ)公式Instagram】