【クルマは速さだけではない!】速そうで速くない、ちょっと速い車

こんにちは、Canalです。

前回の記事では、「羊の皮が破れた狼」というテーマで、クルマの高性能ぶりや過激ぶりが溢れ出してるようなクルマを紹介しましたが、今回はその反対。見た目は速そうなのに中身はあれ…?というような、クルマたちを紹介します。

…と言ってしまうと、ちょっとネガティブな内容かな?と思われるかも知れませんね。でも、そういうクルマだって魅力しかないんです。車の楽しさというものは”千差万別”。スペックだけが全てではなく、デザインやフィーリング、もちろん速さも、そのクルマを選ぶ重要な要素であります。

あ、その「羊の皮が破れた狼」の記事は以下のリンクから…是非一緒にご覧ください。

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僕がピックアップしたこの3台は、他のメディアでも時々取り上げられているのですが『見た目はカッコいいけど…』という、割りかしネガな取り上げられ方をしているのを見ます。今回は、どこが良くて…という部分を、個人的にいいと思う点に当てはめてお届けします。控えめに3台の紹介ですが、「他にもいろいろあるよ!!」という反響がありましたら、もっと特集してみたいな…

長くなりましたが、行ってみましょう。

“ファッションスーパーカー”がコンセプト。光岡・オロチ

https://www.mitsuoka-motor.com/

光岡自動車が製造したスポーツカー、”光岡・オロチ”のデビューは、2001年の第35回東京モーターショーのこと。コンセプトモデルとして参考出品された”オロチ”は、車好きから多くの注目を集め、市販化を決定。2006年に市販モデルを発表し、2007年より発売を開始しました。

https://s.kakaku.com/

そのデザインは、同社の「ロックスター」のデザインも手掛けた、青木 孝憲氏がデザインを担当。ヤマタノオロチをモチーフにした蛇のようなデザインで、他にはない唯一無二のデザインを持った車で、その独創的な曲線美が魅力的なクルマです。

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搭載されているエンジンは、レクサス・RX330用のトヨタ製の3.3Lエンジンで、最高出力は233psと、見た目とは裏腹に、控えめな数値。組み合わされるトランスミッションもアイシン製の5ATで、スポーツカーにふさわしいかと言うと、そんなこともないパワートレーンです。見た目とのギャップが大きいかもしれません。ですが、そんな”オロチ”のコンセプトは、「ファッションスーパーカー」。スーパーカーの雰囲気を楽しみつつも、日常でも扱えることを目指したのです。よって、このパワートレーンで、十分にそのコンセプトを味わうことができるのです。

https://s.kakaku.com/

「オロチ」は光岡自動車のフラッグシップモデルとして位置づけられ、その斬新なデザインと希少性から、今でも人気の高い一台です。

廉価グレードと侮るな!トヨタ・GRヤリス RS

”GRヤリス”は、トヨタのモータースポーツ部門のGR(ガズーレーシング)が開発したレースに勝つために開発されたコンパクトカーで、レースやラリーで培ったノウハウと技術を投入した高性能なモデルです。トヨタがWRC(世界ラリー選手権)で勝つことを目的に、ラリーカーのテクノロジーとパフォーマンスを一般市販車に反映させたのです。

外観では張り出したオーバーフェンダーや3ドア化された専用ボディが特徴的。スポーティかつ、エアロダイナミクスを考慮したデザインが、やる気を感じさせます。

RZやRCグレードでは、1.6Lのハイパワーなターボエンジンを搭載。さらに、“GR-Four”と呼ばれる4WDシステムを採用。トルクを前後輪に効果的に配分することで優れた走行性能を実現しています。このシステムは、ドライビングモードを変更することで、トラクションや挙動を調整し、様々な路面状況に対応することができます。一方、ここで紹介するのは、こうした装備を持たないRSグレード。

搭載されているエンジンは1.5LのNAエンジンで、組み合わされるトランスミッションもCVTということで、走りにはあまり期待が持てないようにも感じてしまう”GRヤリス RS”。他のグレードのスペックを見ると、数値上では見劣りしていると言っても過言ではありませんし、普通のヤリスともあまり変わりません。しかし、搭載されているCVTがキモなんです。

GRヤリス RSに搭載されているCVTは“Direct Shift-CVT”と呼ばれるもの。マニュアルでの操作を楽しめる10速シーケンシャルのパドルシフトを装備し、CVTらしからぬダイレクトな走りを楽しむことができます。

GRヤリス RSは“スポーティな走行性能”“日常利用での扱いやすさ”を両立させたグレードで、単なる廉価モデルではなかったのです。

国産の名車も参考にしたクルマ フィアット・X1/9

1972年にデビューした、フィアット初のミッドシップスポーツカー、それが”フィアット・X1/9”です。”X1/9”は、大衆向けの「フィアット・128」の横置きFFのパワートレインを、運転席の後方に移植してミッドシップスポーツカーに変貌させた先駆的な手法を採用しました。この手法は後に、”トヨタ・MR2″や、”ポンティアック・フィエロ”など、多くの車種で模倣されました。

X1/9は、リトラクタブルライトや取り外し可能なトップなどを併せ持ち、シャープなウェッジシェイプのボディが特徴的です。そのスタイリングと、全体的なパッケージングはベルトーネのチーフデザイナーである「マルチェロ・ガンディーニ」が手掛けました。

シャシー設計には、レーシングカーデザイナーの『ジャンパオロ・ダラーラ』が関与し、”ランボルギーニ・ミウラ”や”デ・トマソ・パンテーラ”などの車両にも関わってきた経験が生かされました。現在では、”ダラーラ・ストラダーレ”を製造していることでも知られています。このように、X1/9は「安価で小さいスポーツカー」でしたが、イタリアンスーパーカーのDNAを受け継いでいたのです。

初期のX1/9に搭載されていたエンジンは、1.3Lのシングルキャブレター仕様の直4 SOHCで、華奢な見た目や、設計を考えると、見た目とは少しギャップがあったかもしれません。ですが、やはりミッドシップのレイアウトがもたらす軽快な操縦性などの魅力があり、新しい軽量スポーツカーのカタチとして高く評価されました。

1978年にはエンジンが1.5Lに換装され、非力だったエンジンをパワーアップ。そして生産終了の1989年までに、約18万台のX1/9が生産され、長期間にわたって人気を博した、ロングセラーモデルとなりました。

X1/9は、マルチェロ・ガンディーニによるデザインやスーパーカーのDNAを受け継いだエンジニアリングなどによって、今でも好事家の間では、とても人気があります。

ちなみに日本語で、「エックスワンナイン」と呼びますが、本国では、「イクスノノーヴェ」と呼ぶとのこと。「イクスノノーヴェ」と呼んでいる人がいたら、かなりの通かもしれませんね。

クルマは速さだけじゃないよ??

これはAE86ですが、某マンガでお馴染みのハチゴーも見た目と走りのギャップがあるクルマですね。

スポーツカーの見た目をしてるけど、中身は普通のエンジンというクルマを紹介してきましたが、クルマの良さって速さだけじゃないということは忘れてはいけません。それぞれに違った良さがあります。

今回紹介したクルマ以外にも当てはまりそうなクルマが思い浮かんだ方は是非教えてください!

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Editor

ルーテシア2からトゥインゴ・ゴルディーニR.S.に乗り換えた大学生。欲しいクルマが多すぎて困っています。