こんにちは、Canalです。
フランス車のスポーツカーといえば、アルピーヌ?はたまたルノースポール?実はプジョーにも速くて痺れる車があるんです!
先日、筆者の友人が茨城県の笠間市で主催している”キタカンフレンチ”というフランス車ミーティングで、”プジョー・206RC”を運転させていただく機会がありまして、衝撃を受けました。こんなに面白いクルマがプジョーにあったのかと!!
これまで、筆者にとって、フランス車のスポーツカーは『ルノー・スポール』のイメージが強くて、実際、フランス車の速い車は「メガーヌR.S.」と「ルーテシアR.S.」しか運転したことがありませんでした。プジョーのアツイ車も運転してみたいと思いつつ、ずっと乗れないままでしたが、ようやく機会がやってきました。
そんなわけで、ずっと乗ってみたかった”206RC”ですが、実際に運転してみると最高に良かったんです。
”206RC”に惚れてしまった筆者ですが、そもそもベースとなった”206”ってどんな車なんでしょうか。
プジョー・206
”プジョー・206”は1998年のジュネーブショーで発表され、それまでの「306」や「406」のような、ピニンファリーナが手掛けた”直線基調”なデザインから一新された、新しいデザインが特徴的なコンパクトカーでした。大きく変わったデザインに賛否はありましたが、”206”が大ヒットしたことを考えると、このデザインは成功したと言っても良いでしょう。2000年代プジョーの大きな吊り目ヘッドライト時代の元祖です。その後は、「207」や「307」「407」などにも受け継がれていきました。
その後、2007年に販売終了となった”206”はプジョーを代表する大ヒット作となり、これまでのプジョーの最多販売記録を塗り替えることになりました。
また、日本での販売も好調で、手頃な価格とスポーティかつ可愛いデザインが老若男女問わず受け入れられたのです。日本におけるプジョーというブランドの認知度を引き上げた車が”206”であると言えます。
大ヒット作となった”206”には大きく分けて3つのバリエーションがありました。
『3/5ドアハッチバック』と、ハッチバックのリアを伸ばしたワゴンタイプの『SW』、もう一つは、電動ハードトップのオープンカーである『CC』の3タイプ。今回の主役であるRCは、3ドアハッチバックがベースになったモデルです。
206SW
206CC
激辛ホットハッチ206RC
206の説明をしてきたわけですが、次に206RCはどんな車なのかをご紹介。
206には、RC発売以前にも『S16』という”106″や”306″でもお馴染みのネーミングのスポーツグレードがありましたが、”RC”は『S16』とどこが違うのでしょうか。
206RCについて紹介するにあたって、紹介しなくてはいけないのが、WRCでの活躍です。なぜかと言うと、その車名からも分かるように、206RCはWRCからインスパイア・フィードバックされた車だからです。
「206WRC」は、WRC参戦するやいなや、”小型で軽量なボディ”に”フルタイム4WD+ターボエンジン”で武装し、高い戦闘力を武器に大活躍。2000年から3年連続でタイトルを獲得した”206”は、市販車も大ヒットしましたが、ラリー界でも注目される存在でした。
WRCの遺伝子を受け継いだ206RCですが、そのエンジンは先ほど冒頭で述べた『206 S16』や『307』に積まれていたエンジンと同形式のもの。それだけ聞くと、206RCって名前と見た目が変わっているだけなの?と思われてしまうかもしれませんが、形式が同じというだけで、中身は別物です。
最高出力は『206 S16』の133psを40psも上回る177psを発揮。可変バルブ機構や吸排気バルブ変更、ECUセッティング変更、圧縮比増など様々なところに手が加えられていました。
また、エンジン以外では、リヤサスペンションにはリヤのロール剛性を上げるためのアンチロールバーの追加や、大径ディスクブレーキ、専用17インチタイヤ&ホイール、ESP、バケット形状のスポーツシートなどの特別装備が追加され、ベースとなった206に比べ、走りの安定感が大幅に向上。エンジンや足回りなど、走りに関するところは専用設計でチューニングされているのです。
”206RC”のスペックや特徴を紹介してきましたが、”206RC”がかなりの本気マシンだったことが伝わったでしょうか?通常の”206”と比べて、外観上ではホイールとスポイラーが変わっている程度。ですが、実はその中身は過激仕様だったのです。
で、実際に乗ってみてどうだったのかと言うと、、超サイコー!
左ハンドル5MT 2.0LNAハッチバックというスペックが既に最高ですが、実際に運転してみると、ステアリングは適度に重くて、操縦性にしっかり感があるし、エンジンはレスポンスも伸びも良く、運転していて、とにかく楽しい。さらにさらに、RC専用のスポーツシートの肌触りとサポート性は抜群で、乗り心地もスポーツハッチにしては、悪くないし…と、とっても良い車で欲しくなってしまいました。
試乗後に中古車相場をチェックしたのは言うまでもありません。
これ隠れ名車かも?いや、めっちゃ名車です。
実際に206RCを運転した時間は5,6分程度でしたが、とても印象に残る1台で、本気で欲しくなってしまいました。どうしても、フランスのホットハッチと言うと、『ルノースポール』のイメージが強く、プジョーにも、過激なモデルがあるのに、少し影に隠れがちなように感じます。でも、実は、超いいクルマで感動してしまいました。年式的にタマ数は減少傾向、購入するなら、今が最後かも??