【レーサーの愛車】ワイパーかくまの愛車紹介「ルノー ルーテシア R.S.」

はじめまして、ワイパーかくまです。

以前から連載記事としてレース参戦記を掲載させていただいておりましたが、今回ライターとして初めて記事を書くことになりました。

今回は筆者の愛車である「ルノー ルーテシア R.S.」についてご紹介させていただきます!

見れば見るほど惹き込まれる外見

一見すると何処にでもいるような、ありふれた大衆ハッチバック。

しかし、四隅に張り出したフェンダーやその後ろに設けられたエア・アウトレットがどこかスポーツカーのような雰囲気を醸しています。「羊の皮を被った狼」という言葉で表される事が多いホットハッチ車ですが、どこかその皮を被りきれなかった様子が魅力的です。

フロントから詳しく見ていきましょう。元々前期型(※日本未導入)では端正な顔立ちをしていたルーテシアR.S.でしたが、筆者の乗る後期型では同世代のメガーヌ3R.S.と同様の意匠を与えられ、スポーツカーのような精悍な顔付きへと一変しました。

フロントグリル周辺からライトまで、大胆に黒く塗られているのが後期R.S.モデルの特徴で、ベースとなったルーテシアと比較してもかなり迫力が増したように思えます。しかし、少し丸みを帯びた形状もあり、段々見慣れてくると「愛嬌」も感じられる不思議な力を持っています。正面から見るとかっこかわいいですよね??

続いてリアに回っていきましょう。

この角度が筆者のお気に入りです。丸々としたシルエットに大きめのテールランプが可愛らしい印象ですが、大きく抉られたディフューザー2本出しのマフラーがただならぬ様子。これは決して外見だけのハッタリという訳ではなく、リアアクスルまで長く伸びている正真正銘の空力パーツになっています。

他のR.S.モデルでは後付け感のあったワイドフェンダーも、ルーテシアR.S.では滑らかに張り出した造形となっており、往年のラリーカーやそのホモロゲーションモデルのような格好良さがあります。

“分かってる”インテリア

エクステリア同様、第一印象は地味な大衆車の内装……。それもそのはずで、基本的な構成・内装素材ともにベースとなったルーテシアから殆ど変化がありません。しかし、ステアリング・ホイール、シート、シフト・ノブ、ABCペダルといった、ドライバーの身体に直接触れる部分は全てR.S.専用品となっています。

また、メーターも専用の250km/hスケールとなり、タコメーターは文字盤が黄色く彩られ、一目でエンジン回転数が分かるように工夫されています。

不要な装飾や豪華装備に手を出さず、ドライバーが気持ち良く走ることに必要な要素だけ注力したこの内装こそ、“走り”にストイックなルノー・スポールの姿勢が現れているのではないでしょうか。

………といいつつ、筆者はサーキット走行を重ねていく内に拘りが出てしまい、フルバケットシートや小径ステアリングへの交換を敢行しました。モーター“スポーツ”を名乗るなら肌に触れるものは拘るべきである、というのが私の持論ですが、アフターパーツも豊富で交換が寛容である事もこの車の魅力であると感じています。

何よりも楽しい!

販売当時ですら希少となっていた、2.0L自然吸気エンジン6速MTミッションのパッケージング。澄み渡るような加速を感じさせる高回転型エンジンを、若干クロス気味に設定されたギアで小気味良く変速させながら、サーキットやワインディングを駆けていく瞬間は、何にも代えがたい愉しみがあります。

兄貴分であるメガーヌR.S.は世界最速記録を誇るFF車の頂点ですが、この車もその血を存分に引き継いでおり、特徴的なフロントサスペンション機構“DASS”Brembo製4ポッド対抗ブレーキを搭載。FF車ながらもアンダーステア知らずの抜群のコーナリングを見せ、ミニサーキットでは格上のスポーツカーに台頭する程のポテンシャルを秘めています。(走行会のタイム表を見て、大排気量車やターボ車相手に勝ってるルーテシアの名前を見ると、毎度気持ち良くなってしまいます。自分ではなく車のおかげです。)

直噴ターボが主流となり、BEVやHEVが台頭してきた昨今のホットハッチ市場ですが、このような古き良きホットハッチの魅力は絶対に色褪せることは無いとここに宣言します。というか、この車なら宣言できます!!

今後ルーテシアと一緒にやりたいこと

今でも速くて楽しい最高の一台ですが、いずれは達成したい大きな目標があります。

それは、タイムアタックイベントでFF車の頂点を勝ち取る事。

この型のルーテシアR.S.は法改正の影響で日本での販売期間がかなり短く、更には兄貴分であるメガーヌR.S.の最速記録の影に隠れてしまうこともあり、存在感が薄いのかあまり認知されていないように思います……。そんな中で「自分が選んだこの車が何よりも速くて格好良い」という事を証明したいと思うようになりました。

その為には、速く走らせる事が出来るドライバーが必要なんですが、生憎プロドライバーを雇う予算もコネもありません。じゃあどうすれば良いのか……?簡単です。自分が最速になれば良いのです!

という訳で、初めての記事は愛車紹介でした!私のルーテシアR.S.は、これからも普段の足やサーキット練習機として活躍する予定なので、見かけたら気軽に声をかけて頂けると嬉しいです。今後はレーシングドライバー兼ライターとして、様々な記事を出していきたいと思っているので、どうぞよろしくお願いいたします!

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Editor

バーチャルの世界からプロレーサーを目指す22歳。元グランツーリスモ国体/U-18県代表。現在JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ参戦中!